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2021年10月3日日曜日

LEGOムービーを見る

私の今年No.1映画はどうやら「フリー・ガイ」で確定しそうです。
その「フリー・ガイ」の皆さんの感想を眺めていると
結構LEGOムービーを出している方をちらほら見かけたので
気になって見てしまいました。

吹替版で。


声優陣が豪華なんですよ。
しかも山寺宏一、沢城みゆき、羽佐間道夫、玄田哲章の4名(敬語略)は一人で何役やってるんだっていう状態でして
演じ分けが凄まじい事になっております。職人芸。
主人公のエメットは森川智之(敬語略)で、こちらは二役はやってなさそうだったものの、異性の前でカッコつける時に、野原ひろしから突然イケボ森川声に変わったりするし
笑うしかないですよそんなの聞かされちゃ。

そしてこの映画、非常にテンションが高い。
こんなテンション高い映画が他にあっただろうか。
どのキャラもひっきりなしに喋っているし、どれだけシリアスなシーンでも執念のようにギャグを挟んでくる。
多分ギャグを挟まないと死ぬんだと思う。

しかしですね、この映画子供向けの顔して多分バリバリ大人向けなんですよ
レートに引っかかるという意味ではなく、スター・ウォーズやマーベルヒーロー、ホビットの知識が前提だし
終盤とか、メッセージの方向性が大人のほうに向いてるんですよね。

LEGOブロックの楽しいアニメだー。と思って子供と見たら
大人のほうに刺さるタイプだった。という感じに思えます。

で、フリー・ガイなんですけど
…………似て…………るのか?
他作品のパロディが入ってるとか、マーベルヒーローが出てくるとか共通項はあるけど
メッセージは全然違う方向向いてるように思います。
今回、「似ている」という情報を得てからLEGOムービーを見たので疑問が生じただけで、LEGOそして声優の職人芸が楽しめるいい映画なので
無関係に見たほうがいいやつ。

2021年9月26日日曜日

週末見た映画の感想など

最近、自分より若い子のファンになれると
「この人は私が死ぬまで活躍してくれる」
という喜びを感じるようになってしまいました。
なお例外については考えないものとします。

そんなわけでダコタ・ファニングですよ。いいね。ダコタ・ファニング。
疲れを癒やすために週末は映画三昧してました。

見た映画の感想など。


■500ページの夢の束
自閉症で、スタートレックの知識がずば抜けている主人公(ダコタ・ファニング)が
スタートレックの脚本コンテストに応募を試みるも、
郵送では締切に間に合わないため、一人と一匹でロサンゼルスを目指す話

面白かったですねー。結局色々解消できてない気もするけど、奇跡的に色々解決するより私は好きです。
残念ながらスタートレックの知識が全く無いので、それを知っていればもっと楽しめたのかもしれない。

■アレクサンドリア
起源4世紀のアレクサンドリア、実在した女性天文学者ヒュパティアと
彼女に思いを寄せる2人の男とのやりとり。
かたや将来が約束されたエリートのオレステス、かたや奴隷のダオス。
ヒュパティアはどちらも相手にせず天文学一筋で、かつ奴隷のダオスに親切にする事もあるものの、結局のところ階級違いで見下している所もあり、
ダオスはそんな状況を打破すべく神のもとに平等だと謳うキリスト教に加わり修道兵士としてのし上がったりと設定が熱いです。
セットが凄く豪華でローマへの没入感がすごい。
実在の人物を扱っているので仕方ないとはいえラストはちょっと残念感があったかな…

■ロード・オブ・ウォー
アンチヒーローものはわりと好きですね。
アンチヒーローでなくても、普通のヒーロー物の悪役でも
破滅しか待っていないのに進むしかできない様子にロマンを感じる様になってしまいました。
昔はこんなんじゃなかったのに、変な趣味ができてしまった…。

こちらは銃に魅せられた武器密輸商人がひたすら銃を売り、世界の混乱の一端を担う話。
現実はどうか知りませんが、物語の中では非人道的な事をやるとまあ大抵しっぺ返しをくらう事になってまして、
中盤まではビジネスが成功して順風満帆、そこからじわじわと追い詰められていくわけですが…ああ、たまりませんねぇ…ぐぇっへっへ。

最初は弟と一緒に武器密輸のビジネスを始めるも、弟は早々に麻薬中毒になってリタイアしてしまい
「どうしてお前はそうなんだ?」
と問いかけるシーンがありまして
この時点では麻薬に溺れる弱い弟、という視点なのですが、
後から思い返すと兄がサイコパスだったとわかるのも趣があっていいですね。


今日も5kmくらいは歩いたものの、おかげさまでだいぶ疲れも取れたので
明日から、可能ならぼちぼち散歩再開…できるといいなと思ってます。

2021年9月2日木曜日

映画「フリー・ガイ」が名作だった話

ライアン・レイノルズ主演の「フリー・ガイ」が面白いんですよ!
予告映像と本編のイメージが違うというのはわりとよく聞きますが
「フリー・ガイ」も若干その分類に入れて良いのではないかと思います。
あらすじも別に間違ってない。
オンラインゲーム「フリーシティ」のNPCであるガイ(ライアン・レイノルズ)が、ある日、「サングラス族」の美女に一目惚れしてしまい、彼女と同じサングラスをかけてみる。
すると世界のメタ情報が見えるようになり、自分がゲーム内の人物だと気がつく。

紹介では、そこからガイはヒーローになる…となっており、確かにヒーローではあるんですが
映画の主張としてはモブキャラ称賛、ひいては、有名じゃなくても懸命に働いている誰か、世界を支える数多の労働者への称賛のように見受けられました。

映画の中のNPCは、プログラムに従って動いている、つまり、誰かに存在意義や目的を与えられている存在ですが
そんな毎日を疑い、ルーティンを疑い、自分の意思でやりたいことをやること。
また、プレイアブルキャラクターから見ればNPCなど背景の一部にしか見えていないかもしれないけれど、NPCが居ないと世界は成り立たず、クエストも進まず、経験値もアイテムも入手できない。
普段どれだけNPCにお世話になっているかを考えさせられます。

モブキャラが「何者か」になろうとする話というより、仮に他人の人生と比べて非凡なところが無いとしても、たとえレベルが低くても
素晴らしい1日を送るには別にヒーローである必要は無いし
ヒーローの”戦利品”として女性が付いてくる事もない、新しいヒーロー像を見せてもらった気がします。
…まあ、親友や親しく付き合える近所の人は必要らしいがな!

コミカルで真面目なガイのキャラクターにライアン・レイノルズが超はまっているのは言うまでもなく、
今作のヴィランであるタイカ・ワイティティもはまり役で素晴らしかったので
これはもう見て欲しい、みんなに見て欲しい名作。
おすすめできる相手も居ないのでブログに書いておきます。

2021年8月29日日曜日

ブリティッシュ・ベイクオフがアマプラに登場

以前にD-Lifeで配信されていたブリティッシュ・ベイクオフ、
そのシーズン1〜5が、アマプラに登場したようです。
字幕版ですが。
字幕版だと「生焼けだ」が聞けないんですよね。
若干ニュアンスが変わっている感じ…


ブリティッシュ・ベイクオフ、シーズン6,7は、D-Lifeが無くなったあとはFoxチャンネルで見れるらしいですが
もしかしたらこっちも、字幕版かもしれないけど、そのうちアマプラに来てくれないかなぁ…と、Foxチャンネルに失礼な事を思っております。

改めてブリベイについてご紹介すると
英国から集まったアマチュアベイカーが、番組内でテーマに沿ったケーキやパンを作って採点してもらい、毎週1〜2名の脱落者を決めるもの。
番組内ではただベイクするだけでなく、食べ物と歴史の小ネタなんかも挟まっててなかなかお勉強になります。

例えばイギリスのプディング、昔はれっきとした肉料理で、500年かけて何故かスイーツに変化したとか。
昔のプディングを再現するコーナーなんかもあります。


凄い匂いらしい。

アマチュアが作るもの、そしてサイトに(英語だけど)レシピもいくつか掲載されているので
動画を見て「食べてみたい」と思ったものを自分で作ってみる事が可能なんですよね。
ブリベイを見るといつもベイク熱が高まります。

最近すっかり肥えてしまったので、体重と相談しながら何か焼きたい…

2021年6月29日火曜日

主人公はいい奴じゃなくても面白いと思う話

コロナのあおりを受けて映画館では見れなかった映画、「エジソンズ・ゲーム」を見ました。

一流の出演者、監督としてスコセッシが関わる凄そうな映画なんですが
ちょっと演出が微妙に感じましたかね…

例えば冒頭で「ウェスティンハウスは天然ガスに投資した」という説明が出てくるんですが、その後天然ガスに関する話が挟まるわけでもなく、交流送電の話してるし
会話がぶつ切れで、何の話してるのか全然分からなかったり。
全体的に駆け足気味なところがある気がします。

後でWikiを見たところ、作成にあたって色々あったようですね…本当に、色々。
まあ仕方ないのかな。
でも後半は相関図も分かってきて理解はできるようになりました。

で、この映画、おそらく主人公はカンバーバッチ演じるエジソン。
映画では大体主人公というのは補正がかかっており
銃弾は当たらないし特別な力を発動しちゃうし奇跡は起きるものなんですが
エジソンは全くそんな事ないんですよね。
気分屋で癇癪は起こすしネガキャン激しいしポリシーは曲げるし
まるで敵役のような感じです。
途中から登場するニコラ・テスラのほうがよほど主人公っぽいです。

個人的にはこういう癖の強い主人公、わりと好きなほうなんですけどね
レビューを見るとエジソンがトリッキーだからという理由で評価がいまいちの人も多いみたいで、難しいもんだなと。
単純なヒーロー、エジソン勝利!ではなく、電気椅子のエピソードも含まれているので
電気は明るいことだけもたらした訳じゃないんだよっていうことも含めて伝えたかったんだろうなと思います。

……本当に、色々あったらしくて深堀りできていない気がするけど。


余談ですが、ニコラ・テスラ役の俳優さんがたいそうイケメンでございます。
実際のニコラ・テスラも相当なイケメンらしく、
8カ国語を操り詩は読むし哲学も極め今でも名前を残すテラスコイルや単位にも名前を残す大天才
…なのに、晩年はほぼ無一文で孤独死しているそうです。

この高スペックイケメンですら孤独死するとは…
世の中ハードモード過ぎて怖い。

2021年6月4日金曜日

ギャグの中に風刺が光って…いるように見える「無能の鷹」

ストレス溜まったから気になる漫画買うよ。と言ってからすぐ買ってしまいました。こういう時は早いね!
「無能の鷹」でございます。


見た目はできる人オーラ全開、自信満々。だけど無能という鷹野ツメ子と
その逆で、見た目は頼りなさそうだけど結構できるツッコミ役、鶸田のコンビが中心人物。
鷹野は全く意味のない事を話しているだけなのに、他の人はそこから勝手に意味を読み取って「鷹野すごい…」と解釈して、ボタンを掛け違ったまま上手くいってしまうというすれ違いコント系コメディです。

コメディなのに仕事のネタが結構「あるある」に感じられる不思議な漫画なんですよね。

特に、業務の自動化したいとか社長が言い出すものの、実は有志の間で自動化は進んでて報告されていなかっただけとか
なんでうちの会社の事が漫画に…!?状態ですよ。


わかるー。頑なに新しいことを受け入れられない人が居るんですよね。老若男女問わず。
かといって自動化ツールを入れたらメンテナンスの責任とかも問われるし、面倒くさいったらありゃしない。
…と、他人に苦言を呈する自分はどうなのかというと私も人の事は言えず、
こういうのはグラデーションなんですよ。
漫画の中にもそう書いてるんだから本当に凄いよこの漫画。

全体的に作者さんのバランス感覚がすごく良いなと感じまして
例えばビジネス横文字を使いまくる顧客が出てくる回があって
こういう人ってバカにするために登場させらる事が多い印象ですが、
この漫画では相手に寄り添って鶸田がビジネス横文字を使い出すんですよね。
で、最終的には鶸田が歩み寄りを見せた事で成功しているんですが
そこに至るまでに鷹野が奇跡的に誤解されている様子を見ると
実際の仕事も、ここまで極端じゃないけど
「勘違い」「思い込み」「詳しく聞くのは野暮(なので良いように解釈する)」は溢れてて
結局見た目の「できそう感」とか、耳障りの良いこと言っちゃうとかそのへんよね。評価されるのその辺よねって、ほんのり悔しい思いすらします。

お仕事漫画なのに登場人物が一生懸命仕事してないところも好感触というか。
それなりの仕事しかしない社員を経営者は咎めるんだろうと思いますが
鷹野ほどではないにしろそこそこ仕事するくらいでいいんだと思うんですよね。昨今は。
むしろ毎年スキルアップを要求しながら待遇や給与を1ミリも上げない経営者のほうが怠慢なのでは!?
と、逆ギレをかます姿勢で仕事に挑みたいなって思います。

中学校の時に、社会主義って頑張っても給料を上がらないから頑張らなくなって資本主義に負けたんだよ。的な事を教えてもらったんですが
久々にそれを思い出しました。
ギャグなのになんて深い漫画なんだ…と、感じるあたりも
鷹野マジックの一貫な気がしてきます。

2021年5月4日火曜日

ようやくゲームオブスローンズを完走

ステイホームという事で、ゴールデンウィークはたくさん映画を見て過ごしており、ようやくゲームオブスローンズを完走いたしました。
今のところ、私史上一番面白いドラマと言い切れます。
ちょっと登場人物多くて把握が大変ですが、本当に面白かったー。シーズン8の5話前半までは。

一応説明しますと、ゲームオブスローンズは架空の国ウェスタロスの権力争いの話なのですが
「家」の意識が強く、登場人物は個人というより家のために動いているのが、ややこしく、それゆえ面白いポイントに感じますね。

ジャンルは竜と剣と魔法のハイ・ファンタジーではあるんですが
見どころは登場人物たちがいかんなく見せてくる人間による人間性あふれるドラマでして
登場人物、そこまで変わる?ってくらい成長とか転落とかを見せてくれます。

登場人物は誰も魅力的なんですが、
個人的にはシオン・グレイジョイがすごく印象に残ってます。
彼は悪ではないもののダメな奴で、ものすごい転落人生を歩むんですけどね、
あれスタッフの中に偏った愛情をシオンに注ぐ人が居るんじゃないかって思ったんですが実際そのようですね

玉座争いも死者との争いも主要キャラになれないシオンがなぜそこまでクローズアップされるのか?という疑問が、リンク先のブログ読んでちょっと理解できた気がします。

推しかと言われるとそうでもない。
ティリオンもデナーリスもサンサも好きですし
ポドリックは出てくるたび安心してましたし、
ジャクェン・フ=ガーも妙に好きですし
好きなキャラは大勢いますね。
シオンはむしろ好きじゃないほうのキャラでしたが、役者さんが素晴らしいから気になっちゃうんですかね。同じ理由でサーセイも。


で、エピソード5の後半からラストにかけては
個人的には消化不良感がありますねー。
原作は未完で、確か原作者が「思ってたのと違うラスト」みたいなコメントを出していたはずなので、原作どうなるか待つしかないですかね。
生きているうちに読めるだろうか。

2021年1月16日土曜日

ルパンも現代版になる。Netflix「LUPIN」見たよ

シャーロック・ホームズが現代版になるならこっちも、と言わんばかりの現代版オマージュ作品。
Netflixの「LUPIN」シーズン1を見ました。
結構面白かったです。


SHERLOCKはシャーロック・ホームズ本人が現代に生きている設定ですが
LUPINのほうは、小説「怪盗紳士ルパン」をバイブルとしている別人、アサン・ディオプがルパンの手口を模倣しているので、SHERLOCKとは少し違うものの、
もしルパンが現代に居たらどう活躍するのか。という仮定の想像を満たしてくれる作品なのは一緒です。

LUPINの主人公は、バツイチ?のアサン・ディオプ
25年前、大富豪ペレグリニ家の運転手をしていた父は、窃盗の濡れ衣で投獄され、獄中で自殺。
この時父が窃盗したと言われているのが、ルパン原作最初の話にも登場する「王妃の首飾り」
25年の歳月をかけてペレグリニ家は首飾りを取り戻したと言われているのです、が。
この話には裏があり、アサンの父は無実。
アサンは真実を追うために奔走する。

結構毎回「そういう方法で人を騙すのか!」と膝を打つシーンがあってなかなか面白いです。
しかしアサンがちょっと孤独に感じるかな。
親友で器用担当のベンジャマンとはそこまでコンビ感ないし
アサンを執拗に追い詰める刑事ゲディラは刑事の中でも地味なポジション。
でもシーズン2では刑事ゲディラとアサンのやり取りが増えそう!という、ものすごい良いところで終わっています。

またアサンは黒人男性で、怪盗としての稼ぎは知らないけれど社会的な地位は低い。
ので、全編通して上流階級と下層、白人と黒人の待遇の差みたいなものが随所に溢れていて、今って本当に階級社会なんだなぁってしみじみ思います。
フランスはもとより階級社会だと聞きますが、アメリカで作ったJOKERも韓国のパラサイトも格差の話じゃないですか。世界的にもう格差社会が進むところまで進んでるんですね。

なお、アサンは刑事に自分の携帯からSNS?メール?を送ったりしてるのに何故か警察は発信元を追わないというツッコミ場面も若干あったり。
まあ、探偵はともかく現代で怪盗は大変そうですよねぇ、防犯システム進化しすぎて…


2021年1月2日土曜日

ポケモン映画22作品見たので感想を語る(長い)

Amazonプライムで公開されたポケモン映画22作品を全部見たので、感想を書いて行きます。
なお私、アニメポケモンはほぼ見たことがなく、映画ポケモンは2本だけ見ました。
その状態からなんで見始めたのか。主に思いついたから。
というわけで感想。できるだけまとめたけど長いです。

1.ミュウツーの逆襲
子供向けの映画ってのは、わかりやすい敵が居て、わかりやすく困ってる可愛いキャラがいて、主人公がその困ってる人を助けてめでたしめでたしがテンプレかと思ってましたよ。
ポケモンショックからの劇場公開1作目でよくこのテーマで行こうと思ったなと。

サトシ達と敵対するのは哲学者にしてポケモンのミュウツーなのですが、
視聴者はミュウツー目線で物語を追うようになっています。
人生の序盤でクソな人達にしか出会えずクソ対応をされて、それしか知らなければまあ世界全部ダメだと思うよなぁ。
自分はどうしてここに居るのか?その問いにすぐ答えてくれる奴は利用するために答えてるだけだと、
どう在るのかは自分で探せという結論をミュウツー自身が悟る事で視聴者への説教臭さもなく
確かにこりゃ傑作だなと。
リメイク版は見たんですけど結構印象違いましたね。序盤のアイツーとのやりとりは無かった気がする。
あれが原体験でミュウツーが泣くから後半の涙が意味を持つんじゃないんでしょうかね?なぜ無くなった。

2.幻のポケモン ルギア爆誕
悪い人がエゴでポケモン捕まえて世界を悪くしてサトシが救うやつ。思い描いていたテンプレ。
人が制御できない自然の象徴としての幻のポケモンというのもポケモンあるあるな気がします。
共に生きているから他人の領域に入ってはいけない、っていうのがおそらくテーマなんだろうけど、ジラルダンさんに言っても無駄だと思う。

3.結晶塔の帝王 ENTEI
幼くして両親を失ったミーちゃんの境遇に涙せずにはいられない。エンテイの愛の深さもたまらん。
失ったものは思い出にして先に進まないといかんよ。っていうのは人生の常套句ですが、いつ進むかのタイミングくらいは本人の判断でも良いんじゃないかと思うわけですよ。
中盤でハナコさんやサトシが言ったことは正論だけど聞く耳持たないのはその準備が整ってなかったからだと思うんですが、尺の都合というのは残酷なものですね。
これは大人になってから見ると響くやつ。

4.セレビィ 時を超えた遭遇
これも悪い人がエゴでポケモン捕まえて森を破壊してサトシが救うやつ。
悪役の仮面のビシャス様が一見強そうなのに、フジ博士ほど執念に取り憑かれているわけでもなく、ジラルダンさんほどの拘りがあるわけでもなく、悪役ワナビーって感じで最後ショボかったのは良い。

5.水の都の護神 ラティアスとラティオス
これは過去に見たことがあった映画。
ものすごく綺麗にまとまっている映画で、ゲストポケモンもヴィランも街の雰囲気も音楽もすべて魅力的。
個人的には全作中ベストエンディング曲。

6.七夜の願い星 ジラーチ
本当ならマサトとジラーチの友情に注目すべきなんだろうけど悪役バトラーが目立ってる気がする。
グラードンを蘇らせてマグマ団を見返すぞ→グラードン復活!→思ってたのと違うから消そう。の変わり身の速さよ。ジラルダンさんを見習っていただきたい。

7.裂空の訪問者 デオキシス
ポケモン世界においてポケモンと触れ合えないトラウマのあるトオイくんがトラウマを克服する話。トオイくん萌え。
デオキシスやレックウザに悪気があったとは思えないので、悪役のいない映画じゃないかな。
強面でクールそうなのに仲良くなりたいだけというデオキシスが可愛い。

8.ミュウと波導の勇者 ルカリオ
ポケモン映画は悪役なしパターンも多いのね。ルギアがテンプレとか言ってごめんなさい。
この話も良かった。はるか昔、主人の手で杖の中に封印されたルカリオ、
サトシによってルカリオの封印は解かる。一方、ミュウと遊んでサトシとはぐれたピカチュウ。
ルカリオはサトシのピカチュウ探しを手伝いつつ、なぜ主人に封印されたのか?という謎を徐々に明らかにしていく話。
ストーリーとしてはわりと王道だし展開も読めるけど、それでも涙なしには見られない。涙腺崩壊待ったなし。
クールを装うルカリオがチョコ食べて喜んでいるギャップ萌えも挟んできてすごく好き。

9.ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ
悪い人から小さくて可愛いポケモンを守るシリーズ、出番が少ないながらカイオーガが登場するので、グラードン回のジラーチと対になってるのかな?

10.ディアルガVSパルキアVSダークライ
「ダークラァァイ(低音)」のCMは強烈に覚えてます。
ディアルガとパルキアの喧嘩に町が巻き込まれ、ダークライは町を守ろうとするけれど、町の人からはダークライが悪者だと思われている。
ポケモン世界はわりと謎の力で色々なことが解決できるけどこれは発生から解決までちょっと謎すぎかな。ダークライとその演出はすごくかっこいい。
エンディングテーマが素敵その2

11.ギラティナと氷空の花束 シェイミ
小生意気なシェイミが非常に良いキャラ。
反転世界という空間を守るためにギラティナ、シェイミとサトシが共闘する話。
テンプレかもしれないけど悪役がいると話が解りやすくていい感じ。

12.アルセウス 超克の時空へ
ディアルガVSパルキアVSダークライで、どうしてディアルガとパルキアが喧嘩していたのかがここで明かされる。
大昔、アルセウスはダモスという男を信じ、命の一部を貸し与える。
その力は期限が来たら返してもらうはずだったがダモスが裏切りアルセウスを封印。現代に蘇ったアルセウスは当然ながら大激怒。これを鎮めるためにディアルガの力で過去に飛ばされるサトシ達。
悪役ははっきり悪い奴なんだけど、彼の不安も分からなくも無い、チート能力なんかなくたって協力して良い世界を作ろうという凄いいい話でした。

13.幻影の覇者 ゾロアーク
セレビィの栄養源?の「時のしずく」を悪いやつが手に入れようとする話。
悪いやつはゾロアを人質にゾロアークを操って悪事をはたらくけれどサトシ達に阻止される。ゾロアとゾロアークの母子愛が涙を誘う話。これも好き。

14.ビクティニと黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラム
22作品じゃなかったの!?ほとんど同じ内容で違う映画が2本。
そんなポケモン商法みたいな映画があるんですか!
ポケモン世界は謎の力が働くことが多いけれど今作は特に顕著でどうしてそうなるのかちょっと理解が追いつかない場面も。
レシラム版のほうが、理想のためには犠牲は必要→違う!の定番の流れで良かったかな。ゼクロム版ではここが「真実のためには犠牲が〜」になっているけど真実を追ってる場面ではないのでちょっとちぐはぐ感。

15.キュレムVS聖剣士 ケルディオ
小さなポケモンケルディオが聖剣士になるために奮闘する話。
すみませんよく分からなかった

16.神速のゲノセクト ミュウツー覚醒
3億年を経て化石から蘇ったポケモン、ゲノセクトはお家に帰りたい、でも長い年月が経ちお家は失われてしまった。
現代になんとか家を作ろうとするもののやり方が強引なのでミュウツーやサトシ達に止められる。
初代とは別個体のミュウツーだけど境遇は同じ、こちらは自分の生きる意味を見つけた後のミュウツー。

17.破壊の繭とディアンシー
聖なるダイヤを生み出す力を持っているはずのディアンシーだが、力が足りなくてダイヤを生み出せない。そこでディアンシーは生命を与えるポケモンゼルネアスに会いに行く事にする
小さなポケモンディアンシーの成長物語。

18.光輪の超魔神 フーパ
1体のポケモンがフォームチェンジしてゲストとヴィラン両方を兼ねる珍しいパターン。
図体はでかいけど心は子供のフーパが自分の中の負の感情と折り合いをつける話、成長物語系では一番良いと思う。
劇中のニャースも言ってたけど伝説ポケモン祭りメガシンカ祭りで豪華。

19.ボルケニオンと機巧のマギアナ
事故でボルケニオンと離れられなくなってしまったサトシ。
ボルケニオンに連れられる形で、サトシは人工ポケモンマギアナを連れてきてしまう。
サトシが善人だという大前提が無いとただの拉致。
設定は中盤で明かされるけど、それまではマギアナにどういう力があってなぜ狙われているか不明。
ヴィランも、外敵も居ないのに要塞動かして何がしたかったのだろう。
アンドロイドはポケモンなのか?あれだけ人工だと悩んだミュウツーとどう折り合いをつければいいか私が迷う。
ボルケニオンが熱いいい男なのが救い。

20.キミにきめた!
異色のサトシが嫌なヤツ、というか未熟な状態からのサトシ成長物語。
ポケモンバトルに勝てなくて弱ポケ発言したりする貴重な姿が。
そしてピカチュウが喋ったぁぁぁぁ!
内容は初代テレビシリーズを元にしたリメイク作らしい。
20周年作品ということもあり、この辺から子供向けではなく大人も取り込みに来たような感じがします。思い出補正の有無が評価の分かれ目かなと。

21.みんなの物語
嘘つき男、走れなくなったギャル、コミュ障の研究者、ポケモン嫌いの婆さん、それぞれの人がお祭りでの出来事を通して事件を解決する話。
ポケモンは選ばれしサトシだけが主役なのではなく、みんなの物語なのだ。感動作。

ミュウツーの逆襲 EVOLUTIONはアマプラに無いようなので、黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラムを別カウントで22作だったか。

個人的に好きな映画の順番、迷うけどいちおう付けてみた
ミュウと波導の勇者 ルカリオ
みんなの物語
結晶塔の帝王 ENTEI
ミュウツーの逆襲
水の都の護神 ラティアスとラティオス
幻影の覇者 ゾロアーク
光輪の超魔神 フーパ
裂空の訪問者 デオキシス
アルセウス 超克の時空へ
ギラティナと氷空の花束 シェイミ
セレビィ 時を超えた遭遇
破壊の繭とディアンシー
七夜の願い星 ジラーチ
ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ
キミにきめた!
ボルケニオンと機巧のマギアナ
神速のゲノセクト ミュウツー覚醒
幻のポケモン ルギア爆誕
ディアルガVSパルキアVSダークライ
ビクティニと黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラム
キュレムVS聖剣士 ケルディオ

上位5つは甲乙つけがたいですね。
時々、ゲーム内要素である伝説ポケモンやメガシンカみたいな要素を入れるためになんとかして映画作ってる作品があった気がしたので
「みんなの物語」はそこから解放された感じがして良かったですね。

これで心置きなくココを見に行けます。

2020年12月11日金曜日

弱くいる権利、老いる権利 「ザ・クラウン」シーズン4後半感想 

パトレイバーの後藤隊長が言うには、資本家の夢とは給料のいらない従業員だそうで。
サッチャーが思い描く理想の国民像も多分そうだったんじゃないかなと。
国からの援助に頼らず、もりもり税金を納め、病気ひとつせず、国のために滅私奉公してくれる人、人だけでなく企業も。
しかし不景気になって国の財政が厳しくなった時ほど、国民も企業も国の援助が必要になるものなのです。

当時「英国病」とまで言われた経済的低迷の中、サッチャーは強硬な姿勢で改革を推し進めていくわけですが
根底にあるのは「自己責任・自助努力」の思想。
弱者をバッサバッサと切り捨て、弱者じゃなかった人も切り捨てて弱者側に突き落とし、常に「私が正しくて他の人が間違っている」という態度、「向上心の無い人に支援しても無駄」「敵が居ないのは戦おうとしなかったから」などと澄ました顔で言い放つその姿は、
「自分の利益を一番とする向上心のある人々」の権化として描かれております。


「ザ・クラウン」内での演出はあきれるくらい頑固で強硬でガチ保守で、自分の価値観にないものは1ミリも許さないというのがひしひしと伝わってきて
多少誇張されていたらいいなと願わずにはいられません。
実際のサッチャーがどうだったのかは、アラフォーの私でも記憶にないです。

サッチャー政権下で、イギリスの失業率は過去最高を記録するのですが
そのあおりを食らい失業した男がバッキンガム宮殿に侵入。
エリザベスに対して現状を訴えます。
人を幸せにするのは、働く権利、病気になる権利、年をとる権利、弱くいる権利だと


サッチャーの発言にも頷けるポイントは多々あり、
個人的にはエピソード4の「何もしなくて何とかなるわけがない」は、大体の場面でその通りだなと思わざるを得ないです。
ただ私はこの手の話は概ね程度問題と考えておりまして
サッチャーと侵入者が両極端な存在だとして、
どちらか片方がすべて正解で片方がすべて間違っているのではなく
どちらもある程度必要な考え方だよなって思ってます。

サッチャーの戦う姿勢は度を越して苛烈だと思いますが、人にはサッチャー成分も必要だし、
侵入者は投げやり感が強いし問題行動を起こしているのでそこは擁護できないにせよ、弱くいる権利が必要だという訴えはご尤もだと思いますね。
幸せのためというより、不幸にならないために必要。
人生いつも晴天続きではいられないですからね。

……というのが、約35年前のイギリスの話というところにまた絶望ですよ。
今年起きた事ですと言われても全く違和感のない格差。
現代風に多少アレンジされているのではと思いたいですが
もしかして35年後も同じ問題抱えてるのかしらね?

そして、常に勝者で他人を助ける必要が無いと切り捨てていたサッチャーは
同時に、誰かに「助けて」と言えない人でもあり
いざ困った時に誰も助けてくれないんですね。見事な自助努力の限界、自己責任の帰結。
ドラマ内では歴代で最もエリザベスと衝突した首相。
首相官邸を去ったのち、エリザベスはサッチャーを呼んで
衝突を繰り返した2人の違いではなく、共通点を挙げていきます。
同じ共同体を構成する仲間として、違いばかりを見つけるのではなく、思いやりを持って共通点を探す姿。
異なる意見を持つ他者を敵と切り捨てるサッチャーと対比されているのではないかと。
これも現代の対立を象徴しているように見えました。


余談ですが、フィクションと注釈を入れるかどうかで物議をかもしている「ザ・クラウン」ですが
シーズン4後半のチャールズは酷いの一言なので、
「ザ・クラウン」はフィクションだけど現実のチャールズ皇太子の株がなぜか下落してしまったとかいう事になっても私は驚かないです。
注釈が入ったところで…という感じが。
フィクションなんですけどね。フィクション。

2020年12月6日日曜日

ザ・クラウンシーズン4前半感想 ダイアナ&サッチャーが本人クオリティ

シーズン4でまず言いたいのは、ダイアナとサッチャーが本人降臨レベルで似ているという事ですね。
ダイアナを演じているのはエマ・コリン
サッチャーを演じているのはジリアン・アンダーソンなんですが、微笑みかた、喋り方、そっくり過ぎて凄いとしか言いようがありません。


シーズン4はこの二人が中心のようで
今まで話の中心にいたエリザベス女王はちょっと出番が少なくなっているのに加え、王室メンバーに辟易する話も多かったですね、
特にエピソード2「バルモラルの関門」では、サッチャー、ダイアナ両名が王室に”テスト”されるんですが
必要な所持品や服装などを事前に知らせず、所持して当然、適切な服を来て当然の空気。
王室の都合や考えを理解してて当然、できなければ陰口…っていうか聞こえるような悪口を叩いてテスト不合格とする、出来上がった、閉鎖的なコミュニティで見かける気がするわ、これ。

サッチャーはテストに不合格だったけれど、コミュ強ダイアナは完璧にテストをパスして、王子様からプロポーズされ、幸せいっぱいでバッキンガム宮殿へ。
この先の展開を知っているので、幸せそうな笑顔が辛い…

完璧にテストをパスしたダイアナですら、バッキンガム宮殿の王室メンバーに馴染めないとは、改めてなんて特殊な環境なのかと。

王室メンバーが人間味に欠けているという視点は今までの話でも何度か登場しているので、悪意で接しているわけではなかったんでしょうけれど
悪意ではなく素でやっているほうが価値観の分断が深いですよね。

この後の話に登場するんですが、
王室は表面的だけでも、庶民が考えうる理想の王室のふるまいを求められる。
見目麗しく、慈悲深く、身体及び精神的に健やかで
思い通りの型にはまり、黙って義務をこなす人が求められると。
王室に憧れる時、同時に人間性を犠牲にした姿を求めてしまっているのだなと思うと歯がゆいものがありますね。

エリザベスは人生を王室に捧げたけれど、ダイアナは結婚時点ではそこまで人間性を捧げられなかったというか
少なくともザ・クラウンのダイアナは、ただあたたかい家庭が欲しかったんだろうなっていうのが伝わってくるんですよね。
そしてザ・クラウンの王室メンバーは、そういうのは向いてない。
なによりチャールズがいつまでもカミラと浮気してて(※この辺史実と違うようです)ちょっと仲直りしたと思ったらダイアナの方が人気があるからって不貞腐れるし
チャールズちょっとさぁ…と、画面越しに愚痴がでますわ。
(※繰り返しますがあくまでドラマ内の話です)

そういうのをさりげなく、エリザベスの子育ての失敗だと言ってるんですが
なんでエリザベスが子供時代のチャールズと疎遠だったのかというと
王室の公務が子連れでこなせないタフなスケジュールだからで
エリザベスは公務を取って立派な女王になり
ダイアナは子供を取って王室メンバーや側近から大顰蹙を買い、
この選択の違いがそのまま価値観の分断でもあると。

まあ、ドラマというのは問題が起こるからドラマになるのであって
問題解決みたいな真似事をしてどうこう言うのは野暮ですが
チャールズとダイアナの不仲が解消されないまま約束された不幸に突き進んでいく様子を見ていると
「もっとこうだったらなぁ…」と思わずにはいられないですね。
あまりポジティブな感情ではないとはいえ、ドラマを見ていない時間にもドラマの事を考えさせる作品は名作だと思います。

ザ・クラウン本当に面白い。

2020年11月14日土曜日

天才の孤独「クイーンズ・ギャンビット」が面白い

Netflixで配信されているドラマ「クイーンズ・ギャンビット」が気になって1話見たところ非常に面白く、全話完走してしまいました。

1960年代のアメリカを舞台に、チェスの天才エリザベスの、8歳から22歳までを描いたドラマ。全7話。

漫画でよく見る天才ものって、仲間が居て、ライバルがいて
ライバルと競ったり妨害されたりしながら頂点を目指すようなものばかり見てきた気がします。
その視点でいくとクイーンズ・ギャンビットはちょっと異色で
天才の孤独が描かれているドラマでした。
そういえばイミテーション・ゲームもそうだっけ、私あれ大好きなんですよ。

まず冒頭で母を交通事故で亡くし、孤児になるエリザベス。
母親が死んだのに涙も流さないんですよ。
そして父はどこに行ったのか。
どちらも理由はおいおい判明します。
孤児院では精神安定剤の”緑のお薬”を配布しているんですが
これが幻覚を見せる副作用でもあるらしく、お薬にのめり込むエリザベス。

養子縁組が決まったものの、義父は2週間で出奔。
学校に通えばクラスメイトの話題について行けず
初めて異性と一夜を過ごした後、仲間も隣の部屋に居たのに、朝起きたらエリザベス一人残して残りのメンバー全員で映画を見に行った後なんですよ。
なんで誘わないの?声もかけないとか、ありえない仕打ちでは!?

しかしエリザベスはむしろ一人で生き生きしているようにも見えるんですよね。
私は家で一人音楽を聞いて酒を飲んで下着姿で踊るエリザベスがとても楽しそうに見えましたが
欧米感覚だと孤独なのかもしれません。

日本だと、ストイックにその道を極める人って尊敬されて、むしろ他の事に手を出そうとすると勝手に失望されたりするような印象がありますが
これも欧米感覚だと違うんですかね。
というのも、チェスばかりのエリザベスに、義母が「チェス以外の人生もある」と何度か言うのです。
エリザベスはチェスが好きでやってるんだろうし、才能あるし
いわゆる「普通の人生」なんて歩まなくていいんじゃないの?って思うんですけどね。

なおこの義母はエリザベスにとってとても良い母親だったのではないかと思います。
最初は良妻賢母を頑張って演じているように思えましたが、義父が出奔してエリザベスにチェスの才能があると分かってからは
自分も自由に、エリザベスにも寛容に、好きに生きてる感じがしましたね。
子供のお金で生活してるのどうなのか議論はありそうですが…

おそらく「普通の家庭」、父が居て、母が居て、友達と流行りの歌や芸能人の話をして、ボーイフレンドがいて、20代前半で(※1960年代の話なので)結婚して子供を産んで…
そういう生活に自分が身を置けない事が透けて見えるのがなんとも切ないんですよね。

そういう「普通」との違い、親のプレッシャーなどに苦しむエリザベスが最後どうなるのか。
私は最終戦はともかく、その少し前は涙腺崩壊しました。
ネタバレになるので言えないけど……いいわぁ。

ちなみにチェスの知識は全く不要。
盤面が全く映らない対局もあるくらいです。
対局の演出はオシャレで斬新。そして音楽がめちゃくちゃ良い。
個人的には全7話くらいが見やすくて良かったですね。
いやぁ、ネトフリオリジナル、クオリティ高いわ。

2020年10月26日月曜日

懐かしの「アニメドラゴンクエスト」が無料配信されるって

ダイの大冒険リメイクの余波で、昔放送されていた、アニメドラゴンクエストが配信されるらしく、懐かしさに溢れております。
私このアニメ大好きだったんですよね。
子供の頃見れた数少ないアニメでした。
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ただこのアニメ、打ち切りになったんですよね。
さらわれた幼馴染のティアラと勇者アベルが再会して、これから佳境に!というところで、突然「実は本の中のお話でした」という設定になり
知らない間に立派な剣と鎧を入手した勇者アベルは回想で魔王を倒してめでたしめでたし。
でも読み聞かせをしているのは実はティアラなんですよ。みたいな感じになった記憶がうっすら…
あれには子供ながらにがっかりした記憶があります。

今ググってみると、続編がちゃんと作られていたようで
一応完結しているようです。
続編は見た記憶が無いと思っていたのですが、美少年アドニスは記憶にある。
花を詰んで「アドニスの花…私の名前はアドニスと呼んでください」と言う、不審極まりない自己紹介は強烈に覚えております。あと彼の本当の設定も。
ってことは見てたんだなぁ。ラスト覚えてないぞ。

今にして思えば、さらわれたものの自力で脱出する胆力があり、学者肌のティアラ、
金にがめつい女剣士デイジィ
軽薄そうにみえてどことなく達観しているヤナックと
いいキャラクターが揃っていた気がします。
え?一人足りない?
筋肉担当にフォーカスされた回ありましたっけね?ちょっと記憶が…

そうそう、あと、モンスターを倒すとなぜお金が手に入るのか?という疑問にひとつの設定を用意していたのは未だに斬新だと思っています。
ストーリーが進むごとに武器や装備もいいものになっていくし
まさにゲームのドラゴンクエストを、実にうまくアニメに落とし込んだ作品だった記憶が。

色々なおぼろげな記憶を確認するためにもしっかり見ないといけませんね。



2020年10月25日日曜日

映画「ブーリン家の姉妹」

先日のKING&QUEEN展に触発され、映画「ブーリン家の姉妹」を見ました。
もうね、激しく面白かった!
こういう映画を見ると「なんで映画見たくなかったんだろう」って後悔して映画欲が戻ってくるのでいいですね!(そしてダメ映画を引いて映画欲が下がる)

舞台は16世紀イギリス
ヘンリー8世の2人目の妻で、のちのエリザベス1世の母アン・ブーリン
その妹メアリー・ブーリンの二人を軸にした話。

ブーリン家は地位向上のために、娘のアンを王の愛人にしようと画策。
アンは犠牲になったのか…と思いきや、等の本人は野心むき出しでノリノリ。
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「権力と地位なき愛は無意味」
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とバッサリ言い切ってグイグイ行くわけですよ。

一方アンの妹メアリー。彼女は貴族から商家に嫁ぎ「家柄よりもずっと愛してくれる夫がいればそれで幸せ」とか言って、夫も「(君をずっと愛するのは)僕だね」なんてノロケを披露するんですが
姉アンの失敗により、急遽愛人候補としてヘンリー8世に差し出され
ずっと愛してくれるはずの夫に助けを求めるも夫はガン無視。
本当は自分が王に愛されるはずだった姉アンは大激怒、メアリーは好きで人身御供になるわけじゃないのに。
一家はおかげで豪華な家と立派な爵位が手に入ったと大喜び。

展開が目まぐるしくて面白いんですけど、理性のどこかが酷いと言っている。

なんて不幸なメアリー…と、思いきや、メアリーはメアリーで、ヘンリー8世の事を理解して愛するようになる。

が、ヘンリー8世はメアリーが妊娠したあたりから姉のアンに心変わりして、子供が産まれたその場でアンを口説き始める。

と、姉妹を中心とした愛憎劇が繰り広げられていくんですよ。
いやぁ、女の愛憎劇はたまりませんなぁ。ぐぇっへっへ。
…なんて下卑た笑いが出てしまいます。

誤解の無きよう言っておきますと、本当にただいがみ合っているだけのものは面白くないです。
主人公vs敵という構図ならありですけどね
「愛憎」と言うだけあって、姉妹には家族やヘンリー8世に翻弄されても揺るがない愛情が確かにあるんですよ。

それと同時に、一度はすべてを奪われたアン・ブーリンが己の才能を元に王妃にのし上がる話であり
唯一ヘンリー8世と心を通わせたメアリー・ブーリンの愛と自立の話でもあるという
面白いポイントがこれでもかと盛り込まれているのに盛りすぎでもなく
2時間ずっと先が気になる展開が続く、本当に良い映画でした。

ブーリン家の姉妹 コレクターズ・エディション [DVD] - ナタリー・ポートマン, スカーレット・ヨハンソン, エリック・バナ, ジム・スタージェス, マーク・ライアンス, クリスティン・スコット・トーマス, デビッド・モリッシー, アナ・トレント, ジャスティン・チャドウィック

2020年7月11日土曜日

邦題悶着のあった「ドリーム」を見るよ

前から見たかった「ドリーム」をようやく見ました。
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マーキュリー計画の話なのにサブタイトルがアポロ計画になっているとかでひと悶着あった作品ですが
気になっちゃうと「ドリーム」のほうにもひとこと言いたくなっちゃう感じでしたね。

映画は非常に良かったです。
1960年代、州が公に黒人差別をしていた時代、NASAで働く3人の黒人女性にスポットライトを当てたお話。
しかし当時のアメリカはえぐい差別をしてましたよね。
白人用と有色人種用で使えるものが違う。
そのため主人公のひとりキャサリンは、有色人種用のトイレを使うために800m離れたトイレを使う羽目に。
それで「君はいつも席にいない」と理不尽極まりない事を言われる始末。
黒人が居ない部署に異動したら、次の日から「黒人専用ポット」が用意されたりとか。
そんな無駄なことしてるからソ連に先越されるんだぞ。
って、誰もがツッコミを入れたくなるシーンですよね。

でもこれは映画の中の演出で、実際のNASAは当時すでに有色人種用トイレなんぞ無くなっていたとWikipediaにありました。

もうひとりの主人公、メアリーは
技術者のスキルを持っているのだけれど、NASAの規定上、技術者になるには所定の大学か高校をでなければならず、そこは白人専用学校になっているため道を閉ざされている状態。
メアリーは裁判所に行くのですが、ここでの演説がじつに見事。
「宇宙に行くことも前例が無いこと、前例を作ることの重みは判事もご存知のはず。
前例を作ることは100年後も意味のある仕事だ」
詳細はうろ覚えですがこんな感じ。

新しいことするのは面倒だからとりあえず前例がないって言いたくなるの、その気持よくわかります。面倒くさがりの私、本当によくわかります。
しかしそれではダメだという意識は常に持っておかないといかんですね。

あと、一応元プログラマーとして気になった部分として
メインフレームの計算結果がおかしくて人間が検算したら正解して
「やっぱり人の手で計算したほうがいいね」
という話には思わず苦笑といいますか
Excelの検算やってそうだなーって思いましたね。プログラムの結果がおかしいのは、人間の指示がおかしいからなんですぜ。
とはいえ、Excelの計算結果がおかしかった時期もあったのは事実なので
そういう時だったのかもしれないと思うことに。

気になったのはその部分だけで、全体とおして大変良い映画でした。
定期的にこういう、前向きな気分になれる映画を摂取したいですね

2020年6月28日日曜日

おっさんがご飯食べてるのを見るだけ 腹ペコフィルのグルメ旅

なぜおっさんがご飯を食べているだけの番組を見続けてしまうのか。
しかしこのおっさん、じつに楽しげなのよ。
いいリアクションするし。ついつい見てしまうわ。
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毎回ひとつの都市をフォーカスして、
そこのソウルフード、メジャーな料理、家庭料理、そして超高級店or創作料理シェフの創作料理
そしておっさんが家族と会話しているところを眺める謎の番組です。
食べ物のほかに、食を通じた文化や歴史の簡単な紹介もあって、教育番組っぽさもありますね。

私はやっぱり地元のメジャー料理が気になります。
テルアビブのシャクシュカ、リスボンのパステル・デ・ナタ
美味しそうなものは色々あったんですが
日本でまだそこまでメジャーではなく、かつそのうちやってきそうなのが
コペンハーゲンのオープンサンド「スモーブロー」
北欧版、パンの海鮮丼という表現はじつにしっくりきました。
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昔たぶん食べたことあるんですが、なんかオシャレに特化してたのでもっと庶民的な感じのものが食べたい。


現地の食事風景が見れるのもいいですねぇ。
こちら本場モロッコのタジン鍋だそうですよ。
カラフルで小さくで可愛い。一品料理が中に入ってるようです。
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コロナ収束も見えないし、今はこういう旅グルメ番組が癒やしになってます。
でもコロナの影響でロケできないよね。
シーズン4を見れる日は来るのかしら…

2020年6月5日金曜日

今更「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見る

再放送もやってるみたいだし、評判もいいようなので
つい見てしまいました。

私こういう、オムニバス形式の色が強い話好きなんですよね。
MASTERキートンとか、ブラック・ジャックとか。
それだけで面白さ2割増しくらいな気がします。
あと、不器用な主人公というのも好きなんですよね。現実世界に溶け込みきれなくて、でも誠実に生きているような人は特に。
話が進むにつれて徐々にこなれてくる様子とか見てると微笑ましいじゃないですか。
それだけで面白さ2割増しくらいな気がします。

一応あらすじを書くと、軍人としての生活しか知らないヴァイオレットが、
戦争終結のあと、他人の手紙を代筆する仕事に就くも
他人の心を汲みとれずに色々奮闘する話。

それまで戦場しか知らず、ものごとを事実としてしか見れなかったヴァイオレットが
他人の色々な想いや感情に触れて、自分の中の言語化できない何かを認識できるようになっていくんですね。
そうすると、過去の思い出が単なる事実ではなく、色々な意味を持って見えてくるようになる。

でもこれは嬉しいことばかりではないんですよね。
そもそもこの話も別れから始まっているし
ストーリーの全体がどこどなく悲しげな気がします。

最初は見ている側のほうがたくさんのことを受け取って、微動だにしないヴァイオレットを眺めていたのに
いつの間にかヴァイオレットが感受性豊かになってるんですよね。
その過程が非常に丁寧に描かれていて、じつに良作だなと思います。
こんな風に他人と関わっていけたら素敵だよなぁと思う作品。


個人的には、シャルロッテ王女の話…に出てきたアルベルタさんが良かった。
というか、アルベルタさんを演じていた小山茉美さんがもんのすごーく良かった。
小山さんの演技を聞いていると…なんかこう、胸を掴まれたような感じが…
こ、これが愛なのですか。
いやほんと、慈愛に満ちたお声で「姫様」とか呼んでるの聞いたらそれだけで涙腺崩壊ですよ。なんでそんな優しさと厳しさ両立した演技ができるの。

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劇場版、これから公開なんですよね。
見に行っちゃおうかなー、でもサーホーも見に行かないといけないし、ソニックも見に行きたいし、ドクター・ドリトルも見たいし、見たい映画いっぱいあるんですよね。

2020年5月30日土曜日

ナディヤのお助けクッキング

Netflixで配信されている料理番組。
ナディヤ・フセインはおそらくブリティッシュ・ベイクオフの出場者で最も成功している人じゃないかと。
ビッグファミリークッキングのシーズン1でも司会をやってるんですが
朗らかで美人だし、
それに加えて料理スタンスが手抜き、時短、市販品もりもり使う方針なのに見た目が悪くないし
人気出るのも分かるなぁって感じです。

ナディヤの手にかかればインスタントラーメンもこんなにフォトジェニックに。
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乾麺と具、調味料を瓶に入れて、食べる時にお湯を注ぐんですって。
これが1ヶ月は持つという話でぶっ飛びました。
麺はもつけど具まで!?さすが高緯度。
東京でやるとメイソンジャーサラダの悲劇が起こるわね。
具が乾物ならいけるか。

一人暮らしなのにキッシュをホールで作って1週間食べ続ける、というのもありまして
そのせいか、向こうの人が作る食品の量ってものすごく多いんですよね。
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これはナディヤの番組ではないものの、パンを作ろうとしたら
強力粉1kg とか出てきてよくビビります。
ケーキのレシピを見ても型が23cmとかだし。
そもそも23cmの型を見たことが無い。


ネットで、日本人は毎日違うものを食べてるとかいう話が賑わったことがありますが
基本的に食べ物保存するのに苦労するから
毎日色々作らざるを得なかったっていうのもありそうだなって。

でも海外レシピは好きなので、量を調整して色々作れるといいんですが。

2020年5月27日水曜日

別冊オリンピア・キュクロスの話

昨日、衝動買いしてしまったオリンピア・キュクロス。
そのきっかけとなった動画版オリンピア・キュクロスについて。
分類上は一応クレイアニメらしいですが、
放映時間1話5分で超絶シュールな映像でございました。
なんだろう、往年のウゴウゴルーガと塊魂を混ぜたような何か。
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おそらく村長が一番原作と変わっており、
守銭奴の極み、名誉大好き人間になっております。
「この世で一番大切なのは名誉じゃ!」
…と言いながら目を金にする村長。
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金、金、金、娘を奪われそうになっても金次第ではOK。
ここまで一貫してると清々しくていいですね。
むしろあらゆる手段を使って儲ける事こそ映像バージョンの村長の自己表現なのでは?という気すらします。


先生の孫が、原作だとこんなに可愛いのに
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なんか可愛げがなくなって、話し方も馬鹿にしたような感じになっていたのは悲しいですね、
他のキャラは原作と(外見は)大差ないのに何故…
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エンディングにはシュールな吟遊詩人の歌がついていて
あー5分以上は無理だわこれ。としみじみ思います。
面白いよ、と、言うことはできない
でもきっと好きな人はとことん好きだと思うこのノリ。
私もきっとこれ全部見てしまうと思う。

2020年5月23日土曜日

アニメBNA後半感想

20200405 - 1.jpgネトフリだと一度に見れるけど一瞬で終わってしまうので嬉しいやら悲しいやら。
というわけで、BNAが完結してしまいました。
24話くらいまでやるのかと思ってたけど、12話で終わってしまいました。

正直な感想として、12話じゃ短かったなって。
主張したいことは、差別はダメよって話と、その差別の一歩手前であるステレオタイプな偏見やレッテル貼りはよくないよって事なんだけど
物語の尺が足りなくて、ダイレクト説教みたいになってるところがちょっと気になってしまったかも。

あとせっかく子安武人まで起用しているのにボリスが深堀りできてないの惜しいとか
せめて2クールだったら…

いやでも全体的に、ケモノ好きとしては大変楽しめました。

犬飼いたいなぁ…

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