2020年12月6日日曜日

ザ・クラウンシーズン4前半感想 ダイアナ&サッチャーが本人クオリティ

シーズン4でまず言いたいのは、ダイアナとサッチャーが本人降臨レベルで似ているという事ですね。
ダイアナを演じているのはエマ・コリン
サッチャーを演じているのはジリアン・アンダーソンなんですが、微笑みかた、喋り方、そっくり過ぎて凄いとしか言いようがありません。


シーズン4はこの二人が中心のようで
今まで話の中心にいたエリザベス女王はちょっと出番が少なくなっているのに加え、王室メンバーに辟易する話も多かったですね、
特にエピソード2「バルモラルの関門」では、サッチャー、ダイアナ両名が王室に”テスト”されるんですが
必要な所持品や服装などを事前に知らせず、所持して当然、適切な服を来て当然の空気。
王室の都合や考えを理解してて当然、できなければ陰口…っていうか聞こえるような悪口を叩いてテスト不合格とする、出来上がった、閉鎖的なコミュニティで見かける気がするわ、これ。

サッチャーはテストに不合格だったけれど、コミュ強ダイアナは完璧にテストをパスして、王子様からプロポーズされ、幸せいっぱいでバッキンガム宮殿へ。
この先の展開を知っているので、幸せそうな笑顔が辛い…

完璧にテストをパスしたダイアナですら、バッキンガム宮殿の王室メンバーに馴染めないとは、改めてなんて特殊な環境なのかと。

王室メンバーが人間味に欠けているという視点は今までの話でも何度か登場しているので、悪意で接しているわけではなかったんでしょうけれど
悪意ではなく素でやっているほうが価値観の分断が深いですよね。

この後の話に登場するんですが、
王室は表面的だけでも、庶民が考えうる理想の王室のふるまいを求められる。
見目麗しく、慈悲深く、身体及び精神的に健やかで
思い通りの型にはまり、黙って義務をこなす人が求められると。
王室に憧れる時、同時に人間性を犠牲にした姿を求めてしまっているのだなと思うと歯がゆいものがありますね。

エリザベスは人生を王室に捧げたけれど、ダイアナは結婚時点ではそこまで人間性を捧げられなかったというか
少なくともザ・クラウンのダイアナは、ただあたたかい家庭が欲しかったんだろうなっていうのが伝わってくるんですよね。
そしてザ・クラウンの王室メンバーは、そういうのは向いてない。
なによりチャールズがいつまでもカミラと浮気してて(※この辺史実と違うようです)ちょっと仲直りしたと思ったらダイアナの方が人気があるからって不貞腐れるし
チャールズちょっとさぁ…と、画面越しに愚痴がでますわ。
(※繰り返しますがあくまでドラマ内の話です)

そういうのをさりげなく、エリザベスの子育ての失敗だと言ってるんですが
なんでエリザベスが子供時代のチャールズと疎遠だったのかというと
王室の公務が子連れでこなせないタフなスケジュールだからで
エリザベスは公務を取って立派な女王になり
ダイアナは子供を取って王室メンバーや側近から大顰蹙を買い、
この選択の違いがそのまま価値観の分断でもあると。

まあ、ドラマというのは問題が起こるからドラマになるのであって
問題解決みたいな真似事をしてどうこう言うのは野暮ですが
チャールズとダイアナの不仲が解消されないまま約束された不幸に突き進んでいく様子を見ていると
「もっとこうだったらなぁ…」と思わずにはいられないですね。
あまりポジティブな感情ではないとはいえ、ドラマを見ていない時間にもドラマの事を考えさせる作品は名作だと思います。

ザ・クラウン本当に面白い。

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