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2024年1月16日火曜日

ザ・クラウンシーズン6 ついに終わってしまった…

楽しく拝見していたNetflixのドラマ「ザ・クラウン」最終章が配信されました。
エリザベス女王の晩年がベースなので仕方ないとはいえ、ダイアナ妃の事故、マーガレット王女、エリザベス王太后、親友のポーチーと離別の話が多く、ハッピーエンドと言うには少し淋しい展開になってます。
エリザベス女王の出番も少なく、前半はダイアナ、後半はウィリアムがメイン。

ダイアナ妃の話は避けられないとはいえ、主人公であるはずのエリザベス女王がほとんど登場しない構成にするのはどうなんだ?
…と、思ったわけですが、
多分もう手慣れてしまわれたんでしょうね、女王の職務に。
イギリスはブレア政権の好景気で国家の危機も無く、外せないようなエピソードが他に無かったのかも…と思うなど。

史実ベースなのである程度は仕方ないのかな。
それでもシーズン1から6の最後までしっかり楽しませていただきました。

2024年1月8日月曜日

最近見たインド映画「ヴィクラムとヴェーダ」「ただ空高く舞え」ほか

どちらも現在公開中の映画。一応全国ロードショーになっておりますが、上映館がかなり限られております。
非常にもったいない名作なのに…

というわけで「ただ空高く舞え」


父の死に目に逢えなかった事をきっかけに、格安航空を立ち上げる男の話。
インドに実在していた「デカン航空」創業の話がベースになっているドラマ。

インドのカースト制度は簡単に語ることはできないものの、日本よりも格差社会は根深いように感じ、
一部の人が下層民に抱く嫌悪感には時々驚かされます…映画の中の話ですが。
「ただ空高く舞え」でも、たびたび「貧乏人と同じ飛行機に乗りたくない」という言葉が登場し、主人公は航空会社設立を徹底的に邪魔されます。
貧乏人と同じ飛行機が嫌ならますます格安航空を起業してもらい、金持ちは一般航空のビジネスクラスを使えば良いはずなので
実際には「貧乏人が飛行機を使うなどおこがましい」が本音。

程度の差はあれど、「税金をたくさん払ってない奴が文句を言うな」とか「ダサい奴はうちの店に来るな」と根底にあるものは同じように感じます。
そういったものから受ける執拗な妨害との闘いの話。

主人公の妻ボンミが大変良いキャラクターで、粘っこい嫌がらせの中、スッキリ要素になっています。


「ヴィクラムとヴェーダ」
善と悪の境目とはなにか。簡単に線引きできる場合もあるけれど、世の中そう簡単な事象ばかりとは限らない。
真面目な警察官ヴィクラムと、ギャングのヴェーダ、善はどちらなのか…普通に考えると警察官のほうが善なのだけれど、映画のインド警察は善ですかと言われると……

物語冒頭でギャングのアジトを襲撃したヴィクラムは、丸腰の人物を射殺し、正当防衛だったように見せかける偽装を行う。
これは善か悪か。ギャングの仲間なら丸腰無抵抗でも撃たれても当然なのか。

後日、ヴェーダが警察に自首し、ヴィクラムに昔の話を語り始める。
最初は善悪の判断など簡単だと言うヴィクラムだけれど、ヴェーダの話を聞くうちに、自分が撃った丸腰の人物が誰だったのか、そして善悪の境界とは何なのかが揺らいでいく。

もともとはタミル映画で、タミル版ヴェーダのヴィジャイ・セードゥパティが絶妙に胡散臭くて良いんですよ。
ぜひタミル語版もまた見たいですね。


「鉄道人: 知られざるボパール1984の物語」

Netflixで鑑賞。
1984年、インドのボパールで化学工場から有毒ガスが漏れる事故が発生する。
ちょうどその時、ガスが充満するボパールへ向かう急行電車があった。
鉄道人の視点から、ボパールからの脱出、急行電車の停止、救護電車をいかにして送るか、緊迫感のあるやり取りが繰り広げられる。
ここに加えて鉄道泥棒までやってくる。
この泥棒が鉄道警察に扮しているものだから警察官と間違えられ、意図に反して警察役をやらされる羽目になったりして
全編真面目で踊り無し。
Amazonプライムの「フェイク」もですが、ドラマも面白いです。

2023年10月3日火曜日

「容疑者Xの献身」がそこそこ好きな人におすすめしたいインド映画版「容疑者X」

探偵ガリレオシリーズの1作目で直木賞受賞作でもある「容疑者Xの献身」がインド映画になりました。「容疑者X」として、現在Netflixにて配信中です。


インド映画というと歌って踊るイメージが先行しがちですが、「容疑者X」はしっかりしたスリラーで
原作の雰囲気が実に見事に再現されているので、
原作がそこそこ好きな人におすすめしたい作品になっております。

……はい、そこそこ好きな人に。
何でかと言いますと、2つの改変ポイントがあるからなんですね。

その①登場人物のスリム化

キャラクターが増えればそれだけ見せ場やセリフを用意しなければならず、尺を取られるので
登場人物は少ないほうが本筋に集中できます。
「容疑者X」は、数学者、ヒロイン、刑事の3人をメインに絞ることで、関係性も把握しやすいし内面の描写も丁寧にできているかと。

…で、上にも書きましたが数学者、ヒロイン、刑事なので、探偵が消えております。
「探偵ガリレオ」というシリーズの根幹がぶっ壊れている。
数学者と昔なじみ、有能な推理役、ヒロインに惚れる役をすべて刑事が兼ねており
刑事一人でガリレオ&草薙&工藤の3人分の役割を担っています。

この改変によって、数学者の数少ない友人が敵としてやってきて、ヒロインと数学者は共闘するはずなのに彼女ときたら刑事と楽しそうに…と、ドロドロの粘度が高まっている気がしますので個人的には好きな改変ですね。

その②ストーリーの改変

そう、ストーリーが違うんですよ。
私は専門家ではないので個人の勝手な意見ですが、インドと日本はちょっと倫理観が違う部分があるのかな?と思っております。
例えば「RRR」で総督邸に猛獣を放ち多数の死傷者を出したビームが「俺は何も悪いことはしていない!」と言ってるのとか
相手が絶対悪ならボコすのはセーフなのかな?と思う場面がちらりと。
現実の話ではなく映画の中の話ね。
作中で罪を犯したら”清算”されないと、ちょっとしこりが残ってしまうので、この映画でもちょっとしこりが残った気はします。

インド版には象徴的なセリフが出てきます。
「あらゆる問題は、自力で解くか、誰かが導いた答えを受け入れるかの2択だ。」
物語冒頭で、自力で解いたと思った問題が先を越され、他人の回答を受け入れる側に回らざるを得ず絶望したことを考えると
インド版は石神視点のダークハッピーエンドとして美しくまとまっているんだなと思います。
ラージャマウリ監督以外も良いですよ。インド映画。

2023年5月22日月曜日

インド神話ベースの能力バトル映画「ブラフマーストラ」を見たよ

インド版アベンジャーズ、というご意見が多い「ブラフマーストラ」を見に行ってきました。


「ブラフマーストラ」は、孤児の青年シヴァが不思議な力に目覚め、世界の破滅を防ぐために戦うお話。出生の秘密も盛り込まれております。
アベンジャーズの波に完全に乗り遅れている私としては
ゲームとか少年漫画のほうに共通項を見出した感じです。

神から授かった「アストラ」と呼ばれる魔法アイテムがあり、
そのアイテムを装着することでスーパーパワーが発揮できるとか
アストラを扱う仲間と共闘するとか
私は「烈火の炎」を思い出したりしてました。

なお3部作の予定らしく、本作は第1章。
1章とはいえ物語はしっかり終わるので、半端に終わった…という事は無いかと。
個人的にはちょっと展開が綺麗過ぎたというか
主人公は良い人でクセがないし、トラブルもなくすんなり恋も進むし
敵も素直な悪だし…素直って何だって感じですが
1章では悪の枢軸は封印されており、有能な部下が現場指揮を執っており
上司のためという純粋な理由で戦うので
ストーリーや人間関係のしがらみというより、アクションを楽しむ映画なんだなという印象でした。

悪の枢軸のバックボーンが第2章のメインテーマのようなので
2章は少し趣が違うのかもしれません。

そしてインド映画の大スター、シャー・ルク・カーンがカメオ出演している事でもこの映画は話題。
冒頭でカッコいいアクションを見せてくれるんですが、これが本当にカッコよくて。
そして大御所のアミターブ・バッチャンが味方側の司令塔として登場しているのですが
こちらも同じくらいカッコよくて。
今年で80歳になるのに剣を振り回してアクションしてるんですよ。
このお二方を見ていると、スターってやっぱり華があるなと実感します。

主人公のランビール・カプールも大スターですけど!
個人的には「Sanju」路線のほうが好きです。

2023年1月26日木曜日

映画(物理)好きの映画「エンドロールのつづき」感想

インド映画の供給は少ないです。
新作がインド公開1年後くらいに見れれば上出来で、来月劇場公開されるものは8年前の映画!
その分、厳選されたものがやって来るので大体どれを見ても面白いんですけどね。
それでも自分には刺さらない物はやっぱりあり…

今回上映開始になったインド映画「エンドロールのつづき」は、そんな映画になってしまいました。


映画に魅せられた9歳の少年が進路を決めるまでが物語になっており、
監督自信がモデルになっている実話も含んだお話とのこと。

これは映画好き……それもフィルム映画好きによる、フィルム映画への愛を綴った作品だなと。
コンテンツとしての映画ではなく、映写機やフィルムのほう。
映画の中身にも触れられる事はあるものの、フィルム上映からパソコンを使った上映に切り替わる事を不幸な事象として表現しているので
この監督は映画の中身ではなく、映写機が好きだったと伝わりました。

私の場合、こういうパソコンやらスマホやらを根拠なく良くない物として扱うのが好きではないので、ますます相容れない気がします。

キャッチコピーでは「チャイ売りの少年が恋に落ちたのは”映画”だった」とありますが、
恋というにはコンプライアンス的に色々問題を抱えているかなと。
インド版ニュー・シネマ・パラダイスとかで、ロマンチックやノスタルジー的な路線になってますけど
これは日本上陸時によくある誤ったイメージ戦略のやつなんじゃないかなって。
海外のポスターを見るともうちょっとダークな雰囲気だし
どちらかというと執心・執着といったニュアンスのほうが近い気がします。
綺麗な言葉や雰囲気で包もうとするとギャップがね……

作品内に登場する料理はとても素晴らしく、どれも美味しそうなので
登場した料理名とレシピの一覧が欲しいですね。


2023年1月5日木曜日

ザ・クラウンシーズン5を見た感想

エリザベス2世崩御間もなくに配信されることで物議を醸したザ・クラウンシーズン5
年末年始休みを利用して視聴しましたので感想を書いていくだけ。

シーズン5から女王の年齢層がまたひとつ上がり、キャストが大幅に入れ替わっております。
相変わらずダイアナの再現度が高すぎてすごいんですけど、逆に全然似てないのがチャールズ。もうちょっと眉毛書き足しても良かったんじゃないかなって。
海外でもやっぱり言われているらしく、ブリテン式に言うと「チャールズ皇太子にしてはイケメン過ぎる」となるらしい。
まあ、前シーズンからチャールズの評価はどん底知らずで落ちる一方なので、似てないほうがフィクション色が濃くなっていいのかもしれない、2話くらい見れば慣れますし。

シーズン5からはメージャー首相が登場。
これがまた有能な人物っぽい描写になっているんですよ。
事実なのかフィクション部分なのかは不明ですが、1980年代後半は、エリザベス2世は退位してチャールズ皇太子が即位すべきという意見が過半数を占めていたとかで
そんな世論を真に受けて王位を狙うチャールズに対して「世論は変わります」と窘めたり


王室メンバーのパーティーを見て、夫婦関係がギスギスしていることから「噴火が近い、私の任期中に起こる」と予言したり


カーテンの隙間からメンバーを覗いて何か悟ってしまう有能ムーブを見せてくれます。
実際、EU設立の立役者と言われているらしく、交渉事はかなり有能みたいですけどね。

が、そんな世界の政治的な流れなんぞ全く関係なく、
シーズン5はひたすら王室メンバーの結婚関係のゴタゴタに終始しています。
ベルリンの壁崩壊、ソビエト崩壊、冷戦終結といった教科書クラスの事件すら出てこず、いつの間にかエリツィンが大統領になっており、
イギリスとロシアの関係性すら結婚の話に持っていくほど、ひたすら「結婚とは」を突き詰めたシリーズになっております。

面白いし、構成も上手いなとは思うけれど
今までの話と比べてちょっとスケール小さくなったなとは思いますかね。

シーズン4でもかなり酷いなと思ったチャールズは、
シーズン5が多分どん底らしく、カミラとの会話テープが出回る時期です。

チャールズ皇太子とカミラ夫人のテープ、内容は詳しく存じ上げませんでしたが
ワイドショーですらお茶の間に流せないくらいの恥ずかしい内容になっており
私があんな会話漏洩したら…家族があんな会話してたら私まで恥ずかしくて外を歩けない。とか思ってしまうレベルですわよ。
が、チャールズはテープ暴露後、食欲も落ちず引き続き王位を狙う発言を繰り返し
それを見た周囲が「チャールズ強い」と評価を改めたりしていて
人生、堂々としていたもん勝ちなんですかね、と思っておりました。

どうせならこのままメグジット騒動まで…と思ったのですが
次回シーズン6が最終章とのこと。
楽しみだけど終わっちゃうの悲しいですね…


2022年10月22日土曜日

このインド映画を待っていた「RRR」公開っ!

インド映画が好きな人は言います。歌って踊るだけがインド映画ではないと。
でもそう言うインド映画好きだって、歌って踊るインド映画、大好きでしょう?
派手なアクションのインド映画、大好きでしょう?

「RRR」は、そんなインド映画の好きな部分を煮詰めて100倍くらいド派手にしたような最高のエンタメ映画でした。


舞台は英国統治下の1920年のインド。前年にはアムリットサル事件が起きて反英感情がすごく高い時期。
英国人に攫われた子供を助けようとするビームと、英国政府の警察でとある理由から出世を目指すラーマ。二人が選択するのは友情か、使命か!?というお話。

いやー熱い。とにかく熱い映画でした。
「バーフバリ」と同じ監督の作品で、私はこの監督の作品にGカンダムっぽさを感じているんですけどね。
Gガンダムも「そんなアクションありか」みたいな演出、たくさんありましたからね。
「RRR」も「そんなアクションありか」みたいな演出がたくさんあります。
バーフバリやマニカルニカでもあったのでまあ平常運転ですね。

そういえば先日、落ち込んだ時におすすめの映画でインド映画が何本か挙げられておりました。
名作「きっと、うまくいく」はその代表格ですが
この「RRR」も落ち込んだ時や辛い時に見たくなる映画として、場合によっては「きっと、うまくいく」よりおすすめできます。
インド映画の難点は長いこと。
「きっと、うまくいく」も「RRR」も3時間の長さを誇りますが
「RRR」はアクションが一番の見せ場のようなところがあるので
一度見ておおよそストーリーをつかめば、あとは主人公二人の筋肉から繰り出されるスーパーパワーとケレン味溢れるアクションを無心で眺めているだけで
多分なんとなくストレス解消になると思われます。

そんなわけで早く配信が始まるかDVDが欲しい。
その前にもう一度映画館に行くかもしれない。
いやー最高の映画でした。楽しいよ!「RRR」!


なお、映画の最後に、おそらくインド独立のために戦ったであろう人々が登場しております。
しばらくその人達の事を調べて過ごせそうです。

2022年9月25日日曜日

スーパー30 アーナンド先生の教室

「努力は必ず報われる」と思える事は恵まれた環境と能力のおかげ
という祝辞が数年前に話題になりましたっけ。他にも色々あったようですが、私この部分に関しては同意しております。
その後訪れたコロナ禍で否応なしに一定の環境を制限されたりしたわけで、まさに自分の努力ではどうにもならない事情とはこういう事だよなと、氷河期時代で自己責任自己責任言われていた私は思うわけです。

格差社会の本場、というと怒られそうですが
未だ根強くカーストが残っているインドにおいて、貧困のために就学を諦めざるをえなかったアーナンド・クマール。
彼が同じく貧困層のために無償の私塾を開く実話ベースの映画がこちら。
スーパー30 アーナンド先生の教室。



だいぶ良かったです。
一部、インド映画の金字塔と言われる「炎」という映画を知っている事前提の歌が入るので、それを知らない私は意味を理解することができませんでしたが
それを差し引いても良かった。
若干、退職届も出さないならそりゃ怒るわと思う場面もあるけれども、映画の展開は変わらないだろうからそこは演出の都合ということで…まあ。

ところで我々にはなぜ教育が必要なんでしょうね。
思考力とか知的好奇心がとか、色々ありますけど
身も蓋もない言い方をすると、安定した収入を得て他人からそれなりに扱ってもらうためというのが大きい気がしております。
阿部寛は言いました。バカとブスこそ東大へ行けと。
社会的に立場が弱い人が努力で身につけられる鎧、それが学歴であるわけで、
特に家の格差が固定になりがちなインドでは、日本よりも重要な事なのかもしれない。

一方で、同じくインド映画の名作「きっと、うまくいく」では学歴社会を批判して、こちらも名作と言われております。
主張は反対なのかな?と思いましたが、しがらみに囚われず、やりたい道に進めるようにという点で2作品の主張は同じなのだと。
あわせて読みたいならぬ、あわせて見て欲しい映画ですね。

来月も熱いインド映画の公開があるし、楽しみですよ。

2022年9月3日土曜日

映画「さかなのこ」を見てきた(ネタバレあり)

ここ最近、邦画は酷すぎてネタになっているレベルの話ばかり聞いてきましたが
「さかなのこ」はだいぶ面白かったです。


のんがすごく良かったし!
思った以上にさかなクンの生き写しでした。再現度高すぎ。

基本的に、ミー坊が魚を愛でているだけなのですが
背景の説明力が強くて、
魚のことしか興味が無いので偏差値の低い高校に通っているとか
両親が離婚して(してないかも?)父・弟とは別居しているであろう事とか
非言語で伝わる部分がちくちく刺さってきます。
しかも父・弟のほうがいい家に住んでいるんですよね。推しにお金を使っていない家なんですよ。
好きなことをするにも、ノーリスクノーダメージではできないのだというのがひしひしと伝わってきます。

人とは明らかに違う熱意で魚が好きなミー坊ではありますが、友達とその子供のために一度は「普通」の人になろうとする瞬間があります。
人によって、このシーンは不要だったのでは?というポイントがそれぞれあるようなのですが、私は自分の夢を諦めて子供の夢を育てようとするの好きでしたね。
好きが極まりすぎるミー坊だけど、魚が大事で他人などどうでもいいとは思っていないんですよね。それが伝わるエピソードだと思います。

なお、ミー坊のモデルであるさかなクンが「ギョギョおじさん」として映画に出ているのですが
ギョギョおじさんの扱いが笑えるものの酷いことになってまして…映画で一番笑ったのここなんですけどねw
でもあれは世間から受け入れられなかった世界線のミー坊なんだなと。
小学生から敬遠され続けたギョギョおじさんに対して、ミー坊に駆け寄る小学生のランドセルの色がカラフルになっているあたり、時代が進んだのもあるけど多様性も進んでいるのを象徴していて、こういう細かい描写が本当にうまい映画だなと思います。
とはいえ知らない人の家に行くのは危ないので、ミー坊母もだいぶヤキが回ってるなと思いましたけどね。

多分気が付かずに見逃しているポイントもいくつかあると思うので
映画館におかわりをしに行くか、配信が始まったらもう一度見たいかも。

2022年6月1日水曜日

見えない壁の気持ちはわかる アニメ「整形水」を見て思う

成長するにつれて、評価は実力と比例するとは限らないことを学んで行き、
昔は努力さえすればいいと思っていたけれど、いつかの時点で「自分は努力をしても無理だ」と気がついてしまいました。
結局、評価する側の人間に好かれるかどうかが重要なんだと。

それは常に美醜の問題とは限らないけれど、美しいというのはかなり有利に働く要素なのは間違いなく…。

「整形水」は、容姿にコンプレックスを持つ主人公イェジが、顔も体型も自由に変えられる謎の「整形水」を手に入れて美女になる、サイコホラーアニメ。


その中でイェジが「いつも見えない壁があった」と発言するシーンがあるんですよね。
イェジはバレエを習っていて、コンクールで一番上手だという自負があったのに2位しか取れなかった。
が、このイェジがかなりワガママな性格なので、それは自己評価が高いだけで本当は2位の実力だったのでは?とか思う一方で
私には確かにその「見えない壁」を見ているという気もします。

美醜・学歴・縁故による壁を。
あと若干年齢でしょうか。

私はわりと食べ物界隈のニュースを見ていますが、そこで話題になる人って男女ともに見た目が整っていることは最低限で、加えてだいたい東大・早稲田・慶応がアピールされています。
ものすごい熱量で情報発信をしている人が居るのに、ある日突然「東大卒」がやってきてその界隈の代表みたいな扱いになってるとかよく見ますし
仕事でも評価される人は最初から決まっていて、どう足掻いても「そちら側」の人間でなければ決して評価されないわけで。
整形することでその壁が破れるのであれば、私は別にいいと思うんですけどね、整形。

が、イェジは整形水を手に入れたあと、その壁を超えに行かないんですよね
金持ち男を品定めするだけで。
彼女がやりたかった事は一体何だったのか、それは分からない。
だから2位だったんじゃないのか?と、やっぱり思想が戻ってきて、その繰り返しです。

結局、実力不足なのに「美しくないから」「学歴が無いから」「コネもないから」と言い訳して努力を怠っているだけじゃないのか?
という疑問は忘れずにいたい。
努力するかどうかはその時考えるとして。

そして整形モノといえばオチは失敗か副作用か…というところですが
ラストは予想しない方向に進みまして
「面白い」と「胸糞悪い」は両立するんだなと思いながら画面を閉じました。

結構強烈なインパクトが残った作品です。
あと部分的に刺さる事もあったので、見てよかったのかもしれない。

2022年4月13日水曜日

地球外少年少女見たよ

昔NHKで放映されていた「電脳コイル」という名作アニメがありまして。
少し前にその監督の新作「地球外少年少女」が発表になりましたので、今月ネトフリに復帰したのをきっかけに見ております。


「地球外少年少女」は宇宙開発が進んだ近未来のSFなんですけど、
宇宙開発の予算は削減されていたり、インプラント技術は確立されているものの、その企業は倒産して問題が放置されていたり
やや斜陽な宇宙になっております。

舞台となる宇宙ステーションは過去に類を見ないクソダサな見た目で。
あ、これは批判ではなく、クールジャパンが宇宙ステーションを作ったら沢山のスポンサーの思惑が入り乱れてこんなロゴだらけで妙なオブジェがあるステーションできそう。
と言う、実にリアリティーのあるクソダサなんですよ。
そこかしらにテプラが貼ってあるじゃないかと思う位に。

雑多な感じが何とも言えない場末感を醸し出しており、
科学的な面はともかく商業方面のリアリティーは抜群にありました。

そんな宇宙ステーションで生まれ、予算削減に伴い地上に降りることが確定している主人公登矢くん。
地球人を嫌い、陰謀論にかぶれる中二病真っ只中。
宇宙ステーションに地球からの交流客がやってきたところで、謎の彗星が宇宙ステーションに衝突する危機が発生。
登矢を始めとする宇宙ステーションメンバーは助かることができるのか…?

というのがおおまかなあらすじ。

世界を見て、人に触れて、嫌なことも体験して大人になって行くという定番の成長物語で
若干、子供に対する表現規制を皮肉っているのかなと思う心がありましたね。
ただ、この作品のヴィランは表現規制されたからヴィランになった…という描写はなかったし
感覚としては、やばい人は現実を見ても「それは捏造だ」とか言って自分が信じたいものしか信じない印象がありますよ。
あとネットの情報って結構偏ってると思うので、解決方法それでいいの?と思うところが若干。
登矢自身がネットで陰謀論流していたわけで?

しかし、ゆりかごを出て世界を踏みしめること。人生の決定権を他人に委ねないことが綺麗にまとまっており、
何より電脳コイル的な世界の続編が見られただけでも結構嬉しいものです。

2022年2月12日土曜日

劇場版ポケットモンスターココ見たよ

ポケモンのアニメが始まって以来、初めてサトシが父に言及したと話題になったポケットモンスターココを見ました。
1年前に。

プライムビデオで配信されたようなので改めて感想を。


ここ数年のポケモン映画はクオリティ高い、と言うか、初期のポケモンファンがすっかり親の年齢になり、ターゲットがその世代に向いたと思われるので
大人に響く内容になってる気がします。
そう感じるのは、サトシが狂言回しになった事で、サトシの物語ではなく、ゲストキャラクターが主役の物語にシフトしたからだと思うんですよね。

ココのあらすじだけみるとターザンに近いのですが
ポケモンに育てられた少年のココではなく、育てた側のとうちゃんザルードが、親とは何ぞやと悩む話がメインで、
かいつまんで話すと確かにターザンなのに、受ける印象はまるで違う別映画になってます。
前作のカガチといい、確実に中年にロックオンしに来ている……いや、子供が見たら印象違うのかな?
お子様のご意見は聞けませんので分からないですね。

人とポケモンとの関係性については今までもたくさん強調されてますが、
今までは仲間、友達(対等)、主従(人が主人)だったのに対し、親がポケモンで人が子供というのは新しい視点なのではないかと。
さらに、強ポケザルードがその他のあまり強くないポケモン達の狩場を荒らし「強いやつが力で奪って何が悪い」と、ヴィランのような発言をすることで
人とポケモンの共存だけでなく、ポケモン同士の共存という点に触れたのも新しい気がします。
鬼滅の刃無限列車編でも出てきたけれど、強い力は他社を踏みにじるためにあるのではないのだと、そういうメッセージが込められているのかなと。

しかしポケモンの命と人の命は同じ命とか言ってるのを聞くと、あの世界ヤドンやコイキング食べてたような気がするし、そのへんの話どうなるのかなぁって気になりますね…
まあ現実とあんまり変わらないか。


2022年2月5日土曜日

2回の公開延期を経て、映画「鹿の王」を見たけど良かった

良かった。


正直ダメだろうなって思ってたんですよ。
だって原作はハードカバー2冊分ですよ。それを114分の映像にするなんて無理の極みでしょう。
タイトルにも「ユナと約束の旅」とかいう余分なもの付けちゃって、本職の声優さんも使ってないしこれはヤバいやつ!って思ってたんですけど
すみませんすごく良かった。

ただ、原作未読の人でも大丈夫かどうかはちょっとわからない。
映画.comやYahooのレビューを見た限りだと原作未読勢のレビューは酷いのでダメなのかもしれない。

あと114分にするために色々なものが削ぎ落とされたり改変されてました。
原作では生死感や、病や医療が人とどのように関わるかみたいな話がありましたが、映画ではさすがにそのあたりは削ぎ落とされており
黒狼熱を利用して反乱を起こすアカファに巻き込まれた人々みたいな視点のみでした。
シンプルで良かったですけどね。

原作とはヴィランもやや違うし、鹿の王と対比して犬の王という新たな概念も登場するし、何よりもサエが激変してましてね。
このサエの変わりっぷりは賛否ありそうな気はしますが、東乎瑠vsアカファから始まる物語と、物語の結末の象徴がこの改変されたサエでして
良い改変…とは違いますが、この映画にはこのサエだなと。
そのせいか心情が動くので若干つかみにくいキャラでもある。もう1回見直したいですね。

もう一度映画館に行くかどうかは不明ですが、配信に入ったら確実に見返すと思います。
あと「獣の奏者」読み返したくなった。上橋作品では一番好きです。

2022年1月19日水曜日

悪魔城ドラキュラ シーズン4感想

2017年から始まったシリーズもいよいよ完結のようです。
シーズン4のネタバレを含みますのでご注意ください。

最後のシーズンらしいのに作画が……アクションもコマ落ち風味だし、目頭の皮膚?っていうんでしょうか、目立ちまくりだし

コロナ……コロナ禍で大変だったのかな、うん、みんな色々コロナのせいさ……

シーズン2からヴィランをつとめたカーミラさんとの最終決戦なんですが、主人公のベルモンドは関わらず、アイザックが彼女の城に攻め込んでドンパチやっております。
そして闇の魔物に人肉ではなくベリーを食べさせて哲学を語り出すアイザック。平常運転。
ベルモンドはベルモンドで誰かと戦っていて、それがどうやら「ドラキュラを蘇らせようとする一派」らしい。ここ説明ちょっと足りてない感。
その一派に新しいヴィランが登場して、それが見るからに小物臭プンプンなんですよ。
ラストシーズンで新登場したヴィランが小物?
最後に余計な事でもするための人事か?
などと思っていたのですが、諸々予想外の方向に進んで行って、いい意味で期待を裏切られたました。

シーズン1が始まった時は、こりゃ凄いダークファンタジーが来た!と思いましたが
終わってみるとそこらで愛が囁かれる、なかなか甘い仕上がりになったような。
異性関係(同性も含む)で道を踏み外す人たくさんいましたし。
プロレスをやる異色のガンダムだと思ったら石破ラブラブ天驚拳が飛んできたような、そんな気分。

最後にレノーアが吸血鬼の本分を語るんですが
吸血鬼も、闇の魔物も、半分吸血鬼のアルカードさんも、
本分を忘れベリーを食べ誰かを愛し人間として生きる事を選べるならok、でなければ死ね。
という主張かなと感じました。
個人的にはそれはどうなのと思うこともありますが、悪魔城ドラキュラの世界観でそれをテーマにここまで作り込んだのは凄いと思います。

2022年1月13日木曜日

邦画の嫌なところが出ている映画「AWAKE」感想

本日、結構ネガティブな話も含まれると思いますので、好きな人のみ見てください。
また、映画「AWAKE」のネタバレを含みます。




2015年に開催されたプロ棋士VS将棋ソフトの団体戦「電王戦」
2対2で迎えた第5局は、コンピュータの21手投了で終わった。
その事実をベースに、将棋ソフト開発側を主人公に作られたフィクションがこの映画。
将棋ソフト開発者と対局相手のプロ棋士を、幼い頃からの奨励会のライバルに設定しておりドラマチックな展開になっております。

序盤は素晴らしかったです。子役の演技がまた上手くて。
セリフが少なめなのに、将棋に没頭してライバルに勝つことに執着する様子がよく伝わります。

が、プロ棋士への夢破れ、大学に入学したあたりから映画がどんどん陳腐になってきまして
プログラミング言語を習得するのにコードも書かずに本の丸暗記とか、主人公の先輩もコードを見るんじゃなくて知識クイズで入部判断するとか
プログラム実行中に隣でソースコードが自動生成される演出とか
そんなプログラマー&プログラムがあるか!…と思うあたりとかは、萎えるもののまぁ演出上のやむを得ない事項と思って飲み込むとして

主人公は将棋ソフト「AWAKE」を完成させ、子供時代に執着したライバルがその対局相手となり図らずもリターンマッチが実現することになるんですがその直前にソフトに問題があることが発覚。

ここからよ。

邦画、ちょっと喜怒哀楽激しすぎに感じるんですよ。
映画館の予告とか見てもすぐ泣いたり叫んだり怒鳴ったりしてるし。
「AWAKE」でもそう。
あらかじめ提出したバージョンのソフトで勝負する約束だったのに、ソフトの問題が発覚すると主人公が規約を無視してプログラムを修正させろと運営に詰めよるんですね
机をバンバン叩いてやたら感情的に怒鳴り散らして
最終的には「ルールが間違ってる!」とわめくんですよ


…どうしよう。この主人公1ミリも応援する気が湧いてこない


そして主人公は会場を飛び出すんですけど
ずっと主人公を見守ってきた父、同じくプロになれなかった奨励会仲間や奨励会の幹事、一緒にソフトを作った先輩
この集大成の場で、今までの主人公を見てきた人、だーれも来てくれないんですよ。

代わりに最近知り合ったかわいい女の子が寄り添ってくれるんですけど
その子バックボーンも描写されてないし主人公の過去もライバルも将棋もプログラミングも何も知らないので、主人公の独白をただ聞くだけ。
もう壁ですよ。可愛い壁。
その後恋でも始まるならまだまぁ…うん。って感じなんですけど
本当にここで独白を聞くためだけに登場させられた役って感じなのがなんともご都合的というか。

無理に異性にしようとしたばかりに何も言えない役をただ添えるだけになっているの非常にもったいない気がするんですよね。

前半は素晴らしかったのに、あと主演の2人も演技が上手くて
無駄に言葉で説明しようとしなくても伝わることが多かったのに
後半の演出がどうにもチープな気が…
しかもそのチープさ、わめく叩く取り乱す、ご都合異性と邦画の嫌なところのオンパレードだったのがすごく残念です。

そこだけ除けばラストも素敵だったんだけどな

2022年1月8日土曜日

キングスマン ファーストエージェントを見てきた(ネタバレなし)

新作のキングスマンは過去2作と比べて少し雰囲気が違うという前評判は聞いておりました。
前2作が面白かったので、雰囲気が違うのはちょっと不安要素だと思っていたんですが
私こっちのほうが好みの路線だわ。
以下、ネタバレは含みません。


というわけで、大満足のキングスマン ファーストエージェントでございました。
舞台は第一次世界大戦中のイギリス。
基本的には反戦で、第一次世界大戦を虚しいものとして描いているものの
後半ではアクションらしくバンバンSATSUGAIが発生するのでそこに違和感があるというご意見も結構お見かけしまして…

その辺おそらく、少人数を犠牲にして大勢助かるなら少数をやっちまおうぜ!どうせ敵だし!という思想のもとに動いているんじゃないかと推測。
アメリカさんそういうとこあるよね。
それが平和とか正義と言えるのかどうかは別の議論なのでここでは割愛。

相変わらずアクションがキレッキレですが
特にラスプーチン戦は素晴らしいの一言でした。
あんなオシャレな戦いある?
これが予告でダダ漏れになっているのも、太っ腹というかもったいないというか…
ラスプーチン戦は目玉で、だからこそポスターでも敵なのにポリーやコンラッドよりも中央にさえ配置されているのに
予告で大盤振る舞いしてしまうのか。凄いな。

そして今作、音楽が非常に好み。サントラが出たら買いたいくらいです。

もともと、「あの歴史の裏で実はこんなドラマが」系のものは大好きなので
個人的には本編よりも好きですね。
もっとどんどん時代をさかのぼって本当のアーサー王のあたりまで行ってほしくもあります。

2022年1月6日木曜日

ウィッチャー シーズン 2 &狼の悪夢

一年ぶりのウィッチャーです
個人的にはシーズン1もだいぶ面白く感じたのですが、時系列の複雑さには批判も出ていたようですね。
シーズン 2はそんなことないよというお話があったんですけど

えーとね

この人誰だっけ?
みたいな事態が頻発しましたね。
物語に関わってくる国も増えて、国が増えると王と参謀と魔法使いも一緒に増えるので
今どこの国?この人誰?この魔法使いどこの所属???
みたいなことが多々あります。

それでなくても私は主要人物黒騎士のことすらすっかり忘れている程度の記憶力しかなくて
物語開始直後くらいにシントラが陥落してましたっけ。
その時にシリが一枚岩を破壊したと言う話とかすっかり忘れておりましたので
一枚岩???ハテ??
みたいな感じになっています。

原作を読まないと。としみじみ思いました。
読んだとして、映像の人物と紐付けられるかどうかは別ですが。
ダサイかもしれないけどちょっとテロップつけてほしいです。
そう考えると、あれだけ登場人物多くても混乱しなかったゲームオブスローンズは改めてすごいですね。
まぁ退場率もかなり高かったわけですが…



そしてオリジナルアニメーション「狼の悪夢」
これはゲラルトの師匠ヴェセミルが主役のアニメ。
因果応報の縺れ合いのシナリオが見事で、めちゃくちゃ面白いじゃないですか!
ちょっとやるせない話を摂取したいときには最高じゃないでしょうか

2021年12月29日水曜日

見る高脂血症「サクッと揚げたて!フライ天国」

ウィッチャー配信に伴いネトフリに復帰したので、早速見ております。
「サクッと揚げたて!フライ天国」を。

これは、わりと恰幅のいいおじさんがひたすら揚げ物を食べるだけのハイカロリー番組でございます。
初っ端からラビオリを揚げ、さらに溶かしバターを絡めてチーズをまぶすというハイカロリーっぷり。
テンションとコレステロール爆上がりですよ、見る高脂血症ですよ。
時々、箸休めなのかフライ以外も登場します。ステーキとかフレンチトーストとか、カロリー高いものばかりですが。


和牛ハンバーグ1ポンドにトリュフチーズを乗せて、バンズとベーコンを金色にした成金バーガーも登場するし


揚げオレオ、揚げ粉末ジュースとかいう未知の領域も登場するし
ああ〜食の偏差値がさがっていく〜

番組を見ながら食べているゆでもやしも心なしか手羽先味に感じてくるから不思議なものです。

ヴィーガン料理店でも揚げ物三昧で
アップルパイのアイスクリーム添えを食べてヴィーガンチキンを揚げてて
ヴィーガン料理はヘルシーだという概念をぶち壊しに行くスタイル。
フライドポテトも大学芋もヴィーガン料理ですもんね。オニオンリングも卵を使わずに揚げればヴィーガン。仕方ないね。

なお進行役は、サンドイッチに挟まれるレタスですら「緑の紙」と言って野菜を嫌っています。
撮影用のパフォーマンスなのかもしれませんが、人って、ここまで栄養偏っても生きて行けるのかと、人体の不思議を垣間見ました。
私も揚げ物ばかり食べて余生を過ごしたい

2021年12月7日火曜日

映画「ジョジョ・ラビット」が面白かった話

ディズニープラスで良かった映画はまとめて書こうかと思ったんですが
「ジョジョ・ラビット」がぶっちぎりで良かったんですよ。感想書かずには居られないほど良かったんですよ。興味ない人は読み飛ばすからいいよね。


ってことで。
ナチスに憧れる主人公のジョジョが、ある日母親がこっそり家に匿っていたユダヤ人の少女と出会って人生が変わってしまうという、半分ボーイ・ミーツ・ガール、半分は戦争映画という感じでしょうか。

とはいえ10歳の少年目線で話が進むので、戦争の悲惨で非人道的な面が排除され、ややコミカルに描かれているのですが
個人的には新しい貶し方だなと感じました。
ナチスを絶対的で強大な悪として描いてしまうと、それはそれで憧れる人も出るようですし、
10才児が憧れるヒーローなのだと定義することで、その価値すら無いと言いたいのではないかなと。

実際、ジョジョが想像した悪のユダヤ人像…ツノが生えているとか、逆さまになって眠るとか…そういったことを、シンパの大人は喜んで受け入れるんですね。
それは子供の考えを微笑ましく受け入れているようにも見えますけど、誰も「ユダヤ人が迫害されるべき正しい理由」を話そうとしないんですね。そんなものは無いから。
10才児が考える悪の怪人像を一緒になって喜んだり、真面目にマインドコントロールができると信じていたり、
やっていることが子供と一緒。

いじめられる側にも原因がある、という言葉を聞きますが
その「原因」なんてこんなものだなって。
いじめる側が正当性を得るために適当に考えたものに過ぎません。仮に原因なるものがあったとしていじめていいなんてこともないですし。
ラストで、その悪の怪人役がユダヤ人からロシア人に一瞬で変わるんですが
このタゲ変更の速さもイジメではありがちで、実に子供っぽい。
昨日まで信じていたアンチユダヤ人言説は綺麗サッパリ消えてしまいました。

やられた側の傷は一生消えないですし
現実にはいじめなんていうレベルでは済まされないものなのですが
誰かが話す怪人像に踊らされるのはこんなに滑稽なのだと見せられているようでした。

ジョジョは臆病との設定ですが、同調圧力に負けずに、その後どうなるかも想像できていただろうにウサギを逃がしたし
一人ぼっちになるとわかっていても好きな人を見送る覚悟もあるし
臆病って何なんでしょうね、

で、ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイヴィス君がいい表情するんですよ。ラスト付近はエンドレスで観たいくらい良かった。

2021年11月6日土曜日

早速の「わんわん物語」実写版を見るよ

地味に観たかった実写版「わんわん物語」を観ました。一緒に、一度も観たことが無かったアニメ版「わんわん物語」も観ました。
実写版のほうは賛否両論らしいですが、見た順番のせいかなー、私は実写版のほうが好きでしたね。


実写のほうが28分長く、それゆえかテンポが悪いように言われているんですが
レディとトランプの交流がしっかり描かれてたり、赤ん坊が生まれてレディが疎外感を感じる様子が丁寧に描かれてて良いと思いますけどね。

あと、アニメ版より実写のほうが色々毒気が強い気がしましたよ。
アニメ版のトランプただのいい奴ですし、セーラおばさんもマイルドな感じ。

大きな違いは、アニメ版ではほぼモブのような扱いだった野良犬捕獲員が
実写版では「エリオット」と名前を与えられ実に見事なヴィランに昇格しているところでしょうか。

気持ち悪いくらいトランプの捕獲に執着しており、昼間はもちろん夜間にもトランプを追いかけて他人の家や職場に押しかける狂気の社畜で
誰がみてもわかりやすく嫌な奴なんですけどね
彼がトランプを追い詰めた時に、ポロッと「イカれてると言われてきたが、これでどう思われるか」みたいな事を言うんですよ。

ああー私このヴィラン好き。
嫌いだけど好き。って、思ってしまいましたね。

昔はこの人も職務に忠実な一人の新入社員だったんだろうなぁ。
それが賢い…実写版は特にずる賢くなっているトランプに翻弄されて
もしかしたら周囲から「犬一匹捕まえられない」とかバカにされたのかもしれない。
そんな妄想が瞬時に湧き上がってきましたよ。
わかるよ、嫌がられるのわかっててもやらなきゃいけないこととかあるもんな。
子供の頃なら一切共感しなかったであろう、会社員の悲哀を勝手に感じましたよ。

……こんな感想持ちたく無かったかもしれない…


どちらにも共通して分からないのが、
野良犬であることの利点をあれだけ強調していたトランプが最終的に飼い犬に収まる事なんですよね。
あれだけ自由だ冒険だと言っていたのは、一体何だったんだろうと。
そこだけちょっと気になりますかね。
アニメ公開当時の価値観はさすがに分かりませんが
実写版ではエリオットの存在がここでも有効になるのと、トランプにちょっとした設定が付け加えられてて
そこのフォローも流石だなと思いました。

でもしばらく考えるかも。

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