私がインド映画で衝撃を受けたのは「きっと、うまくいく」という作品でして
これがなかなかハートフルなヒューマンドラマでして
私にとってのインド映画の原点=ヒューマンドラマ、と言っても過言ではない…いやちょっと言い過ぎかもしれないけど、やや過言ではないんですよ。
しかもインドのヒューマンドラマってハリウッドとはちょっと違っていて、良くも悪くも人間同士の距離が近い。
男性主人公にわりとお友達がセットだし、ヒーローも家族ぐるみでやるし
そんな人間の近さを最も感じられる作品のひとつだと思うのが、2019年に上映されたインド映画『バジュランギおじさんと、小さな迷子』です。

これが今、リバイバル上映されております。あるいはNetflixで見れます。
なぜ今かというと、嘘がつけないバジュランギおじさんが、喋ることができないパキスタンの少女を家まで送り届ける、印パ友好映画だからなんですね。
世界が色々忙しくて、もはや「少し前の話題」感すらありますが…
少女を守りたいという本当にささやかな願いを、嘘をつかず誠実にひたむきに叶えようとするバジュランギおじさんの姿が感動しない訳が無いんですよ。
もちろんおじさん一人がどうにかできる話ではなく、いろいろな人がおじさんの誠意に絆されて協力してくれたりするので
「人間、あったけぇな……(涙)」と思えるような映画です。
インド映画なので長尺ではあるんですが、人生に疲れた時に見たい映画の類なので
最近心がチクチクしている人とか忙しくて何かを失ってる人には特におすすめさせていただきたいです。
と、同時に、最近日本にやってくるインド映画にこういうハートフルなものが少ないんですよ!
ちょっと最近の来日インド映画、暴力に偏ってません?
昔もうちょっとドラマ多かった気がしますよ。
まあ「バーフバリ」「RRR」と、アクションが楽しい映画のヒットが続いているので、その流れのひとつなのかもしれませんが。
何事もバランスだと思っているので、個人的にそろそろハートフルドラマにご登場いただきたいです。