2020年1月17日金曜日

ザ・クラウン 親子愛と国への愛

ザ・クラウンは史実をベースにはしているものの、脚色も十分あり、
ドラマと割り切って楽しむものかと思います。
その極みみたいな話がエピソード4、フィリップと母アリスの話。

元ギリシャ王族で、クーデターにより国を追われたフィリップは、イギリスでも王室不要論にとても敏感。
好感度アップのために王室ドキュメンタリーを作ろうとするのですが
ちょうどその時、アリスがバッキンガム宮殿に招かれる。

が、フィリップは母アリスの事をなぜか疎ましく思っているんですよ。
アリスは愛しげにフィリップのことを「バビキンズ」と愛称で呼ぶのに、フィリップは顔すら見せない。
その理由については語られないんですが、アリスがフィリップを呼ぶシーンがちらりと回想で挟まるの、あれ入院のシーンに見えて、病気と関係あるのかな…と少し思ったり。

エリザベスの娘アンの計らいで、アリスは人生を新聞記者に語り
王室に敵意むき出しだった記者も思わず絶賛、
母と息子のわだかまりも溶け…と、実にきれいに収まって「いい話」が極まっています。
実際はこんなにうまく事が運ばなかったんだろうな。
と頭の片隅では思いつつも思わず涙してしまいます。


エピソード5ではアリスの弟でありフィリップの叔父、ルイス・マウントバッテンがクーデターを起こそうとする話。
イギリスを不景気が襲い、ポンド切り下げを余儀なくされる中
エリザベスは競走馬のことに夢中で上の空。

S3からタイウィン・ラニスターことチャールズ・ダンスが演じているマウントバッテン卿。
クーデターの話を持ち掛けられてから48時間で「成功するクーデターの5要素」を調べ上げる有能っぷり。
20200117 - 1.jpg
これはつよい。
なおクーデターと言っても王座ではなく、首相の座を狙っている模様。

非常に緊迫した政府に対して呑気過ぎるエリザベスがこれでもかと写されるんですが、
これ、あれだ。
S1e4のチャーチルの再現だ。

S1ではオワコンとされたチャーチルが、やはり危機の時の頼れるリーダーだったと再評価されるわけですが
S3のエリザベスも、電話1本で君主の顔を取り戻し
君主がやるべき仕事をきっちりやってのける。
ザ・クラウンになっておりました。

ラストで実に悲しい国への愛をつぶやくマウントバッテン卿の演技は流石。
2エピソードだけで感想が長くなってしまったので、別記事でまだまだ感想垂れ流します。


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