2019年6月19日水曜日

名画と解剖学 『マダムX』にはなぜ鎖骨がないのか?

名画と解剖学 『マダムX』にはなぜ鎖骨がないのか?
名画と解剖学 『マダムX』にはなぜ鎖骨がないのか?
絵画の鑑賞は、一つの謎解きである。

芸術家は、ときに意識的あるいは無意識的に
モデルの病を描写し、
ときに解剖学の知識を利用して
作品に特別の意味を込める。

商品紹介より


私が絵画を見に行けるようになったのも、絵画は疑問を持ちながらみるものだと知ったおかげでした。
それを教えてくれたのはダ・ヴィンチ・コードでしたけどね!
謎解き、という言葉で表現されるのはなるほど納得。
絵画とは謎解きですって!


中身は西洋画と彫刻が半々、葛飾北斎だけ日本画で参戦してます。
この本をみると、写実的ではないと言われがちな日本画といえど
解剖学に忠実に描かれている事がわかり、
巨匠と言われる画家ほど実に正確に骨や筋、さらには見えない内蔵まできっちり描いているのがわかります。

肝臓の位置を一番正確に描いたのは誰かというトピックスは、
凄いを通り越して背筋が冷えました。
この肝臓の話は、ギリシャ神話のプロメテウスの絵です。
20190619.jpg
プロメテウスは人類に火を与えた罰として、カラスに毎日肝臓を食べられる刑に処せられるのですが
哺乳類の臓器は普通失われたら戻らないのに
肝臓だけは例外的に、しかも結構早く再生するらしく
古代ギリシャ人は肝臓の再生能力を知っていたのだと。

一体どうやって知ったのか?

そしてこのモチーフの絵は何点かあるものの、
肝臓の位置を性格に描写できている画家は一人だけ。(※本に掲載されているものの中では)

やはり巨匠と呼ばれる画家はすんごいのね。
と、思えるエピソードでした。


骨や筋肉の話も多くて謎解き関係なくない?と思うコンテンツも結構あるけど
サクサク読めるし興味深い本でした。
でも今年は美術館に行く予定はないかな…

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