2019年6月2日日曜日

映画「ROMA」を見た感想の話【ネタバレ】

アカデミー賞で話題になった「ROMA」見ました。
20190602.jpg
1970年代のメキシコで、ある白人家庭に雇われている家政婦の日常を淡々と描いた映画です。

本当に淡々としてます。
というか、意図的に一歩引いて撮影してるような。

以下、ネタバレありますのでご注意ください。



まずこの映画にはフェルミンという嫌悪感あふれるダメ男がいます。
世界を滅ぼそうとする悪役にすらこんな嫌悪感抱かないよ?ってくらい嫌悪感を抱きましたね、私は。
主人公は一度この男と恋に落ちて、妊娠してしまうのですが
生理が遅れていると告げたらフェルミンは映画の途中でさっさと消えてしまう。

でも主人公は特にショックを受けたような描写がない。

周りの人も妊娠をものすごく軽く扱うんですよ。
母親ですら、娘がシングルマザーになりそうな事への心配や、相手の男に対して怒りを全く見せない。
子供はなんであってもウェルカムで、シングルマザーでも全然OKなお国柄なのかと思いもしましたが、やはりあえて淡々と描いているのではないかと。


さらに主人公はフェルミンに会いに行くんだけど、
フェルミンは子供の父親であるはずがないと無根拠に否定して、
職業差別の言葉を投げかけて消える。

それでもやっぱり主人公はショックを受けたような描写がない。
淡々としている。


主人公が怒らず、大人しく黙っているので、
視聴者はやり場のない怒りを抱えることになります。
更に、主人公の雇用主も愛人を作って家を出ていく。
これも本当に嫌な気持ちになる。
でもこれらに対してカタルシス全くなし。

私はこれがストレスに感じたし、
映画が「大変なんですよ、すごく大変なんですよ」と言いたいらしいのはわかったんだけどそれが解決した訳ではないのがモヤモヤするし、
名作と名高い「グッド・ウィル・ハンティング」とか「ライ麦畑でつかまえて」が苦手なので
私向きの映画ではなかったですね。


それでもラストの海のシーンは良かったです。



0 件のコメント:

良ければクリックお願いします

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりぼっち日記へにほんブログ村 ライフスタイルブログ おひとりさまへ