2020年3月25日水曜日

システム障害はなぜ起きたか

みずほ三度目の正直を読む前に、原点に戻ってみました。
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最初のシステム障害発生から間もない時期に出た本です。
以前読んだ時はまだ意識が高い時期だったので
「この失敗を私の糧に」とかなんとか思いながら読み
「無理ゲーだ」という感想で締めくくった記憶があるのですが

2回読んでも個人がどうこうできる問題では無さそうなんですよね。
でも2回目で新たな気づきも得ました。
この本ですら派閥問題から逃げられていないのだという事に。


みずほ銀行第1回システムトラブルの原因を…まあ色々あるけれど
①ITに無関心な経営陣が現場に丸投げした
②SIerとなるべきベンダーが自社製品の売り込みに終始した
の大きく2点が挙げられております。

銀行統合によりさくら銀行、東京銀行を失い、第一勧銀を失うととピンチになる富士通。
内々で、勘定系は富士通で行く話が出たものの
経営陣は明確に決定せず下に丸投げしたので、
「富士銀行と第一勧銀のシステム機能比較の会」が延々と開かれ、
4千万円かけて「有意な差なし」との結論を出す始末。

この機能比較は富士銀と興銀に溝を残し、
これ以降も本には、おそらく想像と思われるけれど銀行同士の縄張り争い

改めて読むと、この本はわりと興銀を悪者として書いているなという印象が。
それが正しいのかどうかはわからないけれど、
情報提供者が富士銀行関係者だったんだろうな。っていうのは想像できます。

また対比として、合併に成功した北洋銀行、東京三菱銀行(当時)のエピソードが掲載されています。
ただこの2行は、特殊銀行だったり、口座数の問題上
片方のシステムを選ぶことがどう考えても合理的だったので
比較するのは少し可哀想というか、
むしろなんでみずほは統合しようと思ったの?と聞きたくなるというか。

当時のあれこれを思い出して懐かしくなる1冊でした。
18年前かぁ。(遠い目)


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