2020年2月25日火曜日

シャーロック・ホームズ女性化小説を読む

シャーロック・ホームズを現代版にして、さらに登場人物を男女逆転させた本
「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」
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突然ですが、私はゲーマーではありますが、いわゆる乙女ゲーって好きじゃないんですよ。
一体何がそんなに気に入らないのか、以前考えたことがあるんですが
主人公と考え方が合わず、著しい違和感を感じるのだという結論に至りました。
何事にも一生懸命で、まっすぐで、元気で、ちょっとドジな可愛い子で、恋愛脳な奴。

ねーわ、ねーわ。

ちなみにこれの少年主人公版、
熱血で、元気で、バカで、筋力と根性だけで生きてて議論が煮詰まってくると「あーうっせー」とか言いながら考えなしに行動したら主人公補正で成功しちゃうような奴も同じくらい嫌いでして、

要するにこういうテンプレ臭を感じるものに辟易するんですよね。


プロローグを見て、ワトソンがめちゃくちゃテンプレ女子っぽく感じたので吐き気をもよおしかけたのですが
突然死体安置所で眠りだしたところで評価が変わりました。
しかもそこでちょうどホームズ登場。

このホームズさんは、何でもできるスーパー美女お嬢様なんですが
ホームズが出てくると個性の薄いワトソンが良い感じにはまってきて、
わりとポジティブな性格ながら、時々アフガン戦地の生々しい話がさらっと入ってきたりして
テンプレチャラ女との認識から、鋼メンタル女に変わっていき、曲者ぞろいの中に輝く凡人として愛着もわいてきます。


ストーリーはやや荒唐無稽なんですが
私はこういう、「こまけーこたーいいんだよ」と勢いよく乗り切るタイプの話は結構好きでして

全体的にラノベみたいな軽さを感じるものの
設定を活用するのが上手い作家さんだなと思いまして
不要な設定があんまり無いんですよね。

ワトソンが冒頭から生理になってるのも、ホームズの心臓が悪いのも
そう来るか。という方向で活用してくる。
さらにはモリアーティとホームズに明確な接点があって
それが最後の最後で明かされるんですが
その最後が一番楽しかったまである。
これは続編が見たいやつ。

なお、ホームズとモリアーティについては「女優の〇〇に似ている」と言及することで、イメージしている女優さんが登場しますが
モリアーティはメリル・ストリープだそうです。

わかる!!!!!!
これは続編も読む、決定。

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