2019年7月11日木曜日

MAGI 天正遣欧少年使節団を見たよ

ウォッチリスト消化第1弾。
戦国時代の終わり、日本からバチカンに派遣された4人の少年の旅物語。
「クアトロ・ラガッツィ」を原作とするドラマです。
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邦画は見なくなって久しいのですが
諸々のクオリティの低さに改めて驚きました。

演技が棒とかCGがショボイとか
みんな自分の言いたい事だけ言って会話になってないとか
ツッコミどころをあげるときりがないです。
けど最初はそこまで目に付くところもなく、演技とCGにさえ目をつぶれば見れるかな?と思っていました。

が、リスボンに到着した後が酷い。

まずみんな、ローマ法王までもが英語で会話している。

地動説を唱えたガリレオが出てくるんですが、天正遣欧少年使節がヨーロッパに行った当時ガリレオは21歳で、
まだ地動説も唱えてないし望遠鏡も作る前です。
なのに望遠鏡も完成させ、地動説云々で裁判が始まろうとしているという、時空が捻じれた設定になってます。


また当時のヨーロッパには磁器が無く、青磁および白磁はヨーロッパで重宝されていました。
ヨーロッパで初めて磁器の作成に成功するのは作中からおよそ120年後、ドイツのマイセン窯でのことす。
日本では茶の湯の器に青磁器が用いられていたとのこと。
それを「鳥の餌入れ」と揶揄するのは神父の悪意としても、
メディチ家の人に否定させるのはちょっと違和感が…
中国青磁のレプリカを一生懸命作ってたの、メディチ家だったはずなんですけどね。

「西洋から見下される日本」を演出するために、無理やりやった感がどうも感じられてしまう。

原作者は美術のプロ中のプロなので、
果たして原作ではどうなっているのか、これは早急に確認する必要がありそうです。


このドラマを見て、何故邦画がこんなに苦手なのかを改めて考えたのですが
コミュ障脚本で大げさに感情的だからかな。と思いました。
登場人物は自分の言いたい事を一方的に言ってるんですよ。会話してないの。
マンショとかミゲルとか沸点が低くて王相手でもすぐケンカするし。

バチカン入りを拒否された少年のために、隊の一人がバチカン前で情に訴えるシーンがあるんですけど、
そこでもただ言いたい事を、文字通り喚くだけで
衛兵に取り押さえられても暴れて「遠くから来たんだ!」と叫ぶのみ。


こういうパフォーマンスだけ派手な無駄行為を「よく頑張った」みたいに評価するの、そういうとこだぞ。


あとやりたい事が断片的にあって、それを繋ぐために脚本がアクロバティックになっている印象がありますかね……

もちろんそうじゃない邦画もたくさんあるとは思うのですが
最近の邦画は邦画というだけで少し尻込みしてしまうくらいにはなってる気がします。

と、書いたら文句だらけになってしまった。
良い所も…良い所も…

えーと…
オープニングの音楽は良かったです。
あと中浦ジュリアン関連の話は良かった。演技も上手いと思いました。

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